大学入学共通テスト(地理歴史) 過去問
令和7年度(2025年度)追・再試験
問24 (歴史総合,世界史探究(第4問) 問3)

このページは閲覧用ページです。
履歴を残すには、 「新しく出題する(ここをクリック)」 をご利用ください。

問題

大学入学共通テスト(地理歴史)試験 令和7年度(2025年度)追・再試験 問24(歴史総合,世界史探究(第4問) 問3) (訂正依頼・報告はこちら)

世界史探究の授業で、「世界史上の様々な交易・貿易とその影響」という主題について、複数の資料を基に考察した。これらの活動に関連した次の文章を読み、後の問いに答えよ。(資料には、省略したり、改めたりしたところがある。)

この授業では、アフリカの奴隷貿易について表と資料2を基に話し合った。

久住:表は、16世紀から18世紀において紅海、サハラ砂漠、東アフリカ、大西洋を経由して、主にサハラ以南アフリカから外部へ奴隷として連れ出された人々の数の推計と、各世紀におけるその割合を示しています。ちなみに、表にある東アフリカというのは、主にインド洋を通じて連れ出された人数とその割合を示しています。
先生:この表の内容を踏まえると、この時代のアフリカの奴隷貿易についてどのようなことが言えますか。
久住:( ア )ということが言えると思います。16世紀から18世紀にかけて、大西洋を通じた奴隷貿易の規模が急激に大きくなっていることも特徴的です。
先生:確かにそうですね。
菅井:ただ、この表には記されていないことですが、19世紀になると、大西洋を通じた奴隷貿易は急速に衰退していきます。
先生:そのとおりです。そのことに関連した資料2を見てみましょう。これは、1824年に西アフリカのソコト=カリフ国を訪れた、イギリスの探検家の旅行記の一部です。この探検家が、ソコト=カリフ国の支配者に、大西洋奴隷貿易について意見を述べている場面です。

資料2
私は、ソコトカリフ国の支配者に次のように答えた。「あなたがイギリスの王に対してできる最も望ましい貢献は、沿岸の奴隷貿易を止めることについて彼に協力することです。なぜなら、彼は、毎年、この貿易に従事する全ての船を拿捕(だほ)し、その船員を投獄すること、そして不幸な奴隷を解放し、アフリカにある我々の植民地の一つで土地と家を与えること、これを唯一の目的として、沿岸を巡視する大型船を派遣しているからです。」

菅井:この資料2では、イギリスが( イ )ことに言及しているのですね。
久住:当時、イギリスとその植民地では( ウ )はずです。
菅井:つまり、イギリスは、奴隷貿易と奴隷制を明確に区別していたということですね。
先生:二人とも、そのとおりです。そうした違いにも注意を払いながら資料を読む必要があります。

会話文中の空欄( ア )に入る文として最も適当なものを、次のうちから一つ選べ。
問題文の画像
  • 17世紀から18世紀にかけて、モガディシュなどのアフリカの内陸諸都市が発展したため、東アフリカの奴隷貿易の規模は拡大した
  • マフディー運動の影響でスーダンへの火器の流入量が増大したため、18世紀になると、紅海を通じて連れ出された奴隷の数は急増した
  • いずれの世紀においても、主に南北アメリカのプランテーションの労働力として、大西洋を通じて連れ出された奴隷の数が、他のルートを通じて連れ出された奴隷の数よりも多かった
  • サハラ砂漠を往来する交易では隊商が組織されたが、16世紀の時点では、サハラ砂漠を通じた奴隷貿易の規模が、他の全てのルートを通じた奴隷貿易の規模の合計よりも大きかった

次の問題へ

正解!素晴らしいです

残念...

この過去問の解説

まだ、解説がありません。