大学入学共通テスト(地理歴史) 過去問
令和5年度(2023年度)本試験
問96 (<旧課程>地理B(第5問) 問5)

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問題

大学入学共通テスト(地理歴史)試験 令和5年度(2023年度)本試験 問96(<旧課程>地理B(第5問) 問5) (訂正依頼・報告はこちら)

東京の高校に通うユキさんは、友人のツクシさんと利根川(とねがわ)下流域の地域調査を行った。この地域調査に関する次の問いに答えよ。

利根川下流域でウナギ漁が盛んであったことを知ったツクシさんは、ウナギの現状について調べ、次の資料2にまとめた。資料2中のマとミは、国内の養殖生産量と、国外からの輸入量のいずれかである。また、後の写真1中のsとtは、利根川下流域の河川周辺において撮影したものであり、資料2中の空欄Xには、sとtのいずれかが当てはまる。国内の養殖生産量に該当する記号と、空欄Xに当てはまる写真との組合せとして最も適当なものを、後の選択肢のうちから一つ選べ。
問題文の画像
  • 国内の養殖生産量:マ  X:s
  • 国内の養殖生産量:マ  X:t
  • 国内の養殖生産量:ミ  X:s
  • 国内の養殖生産量:ミ  X:t

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この過去問の解説 (2件)

01

正しい組合せは、

「国内の養殖生産量:マ  X:t」 です。


数値の変化の仕方からマが国産養殖量、ミが輸入量と分かります。

写真tは魚の通り道(魚道)の整備例であり、資料が述べる「資源回復の取組」に当てはまります。

選択肢1. 国内の養殖生産量:マ  X:s

誤りです。

マを養殖量とする判断は正しいものの、写真sは石材で固めた護岸で魚の移動を妨げやすく、資源回復の取組には当たりません。

選択肢2. 国内の養殖生産量:マ  X:t

正しい選択肢です。

1973年→2015年でマは約1.5倍からほぼ横ばいで推移し、国内生産が大幅に増えたり減ったりしていない実態と一致します。

写真tは堰の脇に造った流路で魚が上下流を行き来できる魚道の例です。

資料が示す「水産資源の回復に寄与する取組」に合致します。

選択肢3. 国内の養殖生産量:ミ  X:s

誤りです。

ミの数値は1973年→2000年に7倍以上へ急増後2015年に大きく減少しており、中国などからの活ウナギ輸入量の推移と一致します。

よってミは輸入量と見るのが妥当です。

写真sも前述の通り取組例になりません。

選択肢4. 国内の養殖生産量:ミ  X:t

ミを養殖量とする点が誤りです。

輸入量の推移と食い違います。

まとめ

・マ=国産養殖量:ゆるやかな減少傾向で数万トン台を維持。

・ミ=輸入量:2000年をピークに急減。

・写真t(魚道):堰で分断された流れをつなぎ、ウナギ・川魚の遡上を助ける設備。

 

近年は河川環境の改善と養殖・輸入双方の見直しで、資源保護と安定供給の両立が課題になっています。

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02

正解

 

国内の養殖生産量:マ

写真:t

 

ニホンウナギの現状に関する出題です。

 

ニホンウナギは明治時代から養殖が行われてきました。

そのため、1973年の時点で漁獲量が多いマが国内養殖にあたります。

 

ミは2000年ごろに急増していますが、

これは国内養殖量が減少したことを受け、

その不足分を補うために中国や台湾からの輸入が増えた結果です。

 

写真のsは、河川の洪水を防ぐために整備された護岸です。

しかし、こうした護岸や堰が設けられると、

日本に戻ってきたウナギが川をさかのぼることができなくなります。

そのため、tのような魚道が整備されるようになりました。

まとめ

グラフの読み取りをもとに判断する内容が多いため、

落ち着いて丁寧に取り組みたい問題です。

 

近年、ウナギの稚魚の漁獲量が急激に減少していることにより、

天然ウナギの漁獲量や、稚魚を用いた国内養殖業が大きな打撃を受けていること、

またその影響で中国・台湾からの輸入が増加したことを押さえておきましょう。

 

なお、中国や台湾においても資源の減少が進んでいることから、

近年では輸入量が減少傾向にある点にも注目しておきましょう。

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