共通テスト(地理歴史) 過去問
令和5年度(2023年度)追・再試験
問15 (<旧課程>世界史B(第2問) 問9)

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問題

共通テスト(地理歴史)試験 令和5年度(2023年度)追・再試験 問15(<旧課程>世界史B(第2問) 問9) (訂正依頼・報告はこちら)

世界史上の諸地域における、君主を中心とする秩序のあり方について述べた次の文章を読み、後の問いに答えよ。

次の資料は、1439年にシャルル7世によって出された王令の一部である。(引用文には、省略したり、改めたりしたところがある。)

資料
国王は、全ての者に対して、大逆罪をもって以下のことを禁じる。すなわち、国王の許可、同意、王令ではなかったり、国王の開封勅書によるのでなければ、いかなる身分の者であれ、何人(なんぴと)も騎兵、弓兵、その他の兵士の部隊を敢えて召集、指揮、統率したり、迎え入れたりしてはならない。同様に、国王によって選任されたいずれかの隊長の下でなければ、そして彼に命じられた人数内でなければ、何人も武装したり、いずれかの隊長などの部隊に加わってはならない。
同じく、国王は次のことを禁じる。以後、いかなる身分、資格、条件の者であっても、たとえ国王によって彼に与えられたり、割り当てられたり、また国王が彼に負った負債のためであっても、国王の保護税と御用金の金銭を徴収、押収、保有してはならない。また、国王から与えられた権限や許可もなく、自分の所領に保護税を課してはならない。

この王令は、( エ )のさなかに出された。戦いの初期はイングランド軍が優勢であったが、最終的にはイングランド王の大陸所領はカレーのみとなる。この戦いを経験するなかで、フランスでは、国王と貴族との力関係に変化が生じた。王令では、軍事とそれを支える財政について取り扱われているが、この王令が出された後、シャルル7世は軍事改革を進め、それがe フランスでの絶対王政(絶対主義)を支える組織の発展につながっていくことになる。

前の文章を参考にしつつ、資料から読み取れる内容あ・いと、この資料の内容を受けて起こった出来事X・Yとの組合せとして正しいものを、後の選択肢のうちから一つ選べ。

資料から読み取れる内容
あ  国王によって選ばれた隊長の下でのみ、兵士は武装することができる。
い  諸侯は、自らの領土で自由に保護税を徴収することができる。

資料の内容を受けて起こった出来事
X  常備軍が創設された。
Y  初めて三部会(全国三部会)が招集された。
  • あ ― X
  • あ ― Y
  • い ― X
  • い ― Y

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この過去問の解説 (3件)

01

まず、この王令を解釈しましょう

「国王は、全ての者に対して、大逆罪をもって以下のことを禁じる。」

つまり、これらをした場合、大逆罪となる

「国王の許可、同意、王令ではなかったり、国王の開封勅書によるのでなければ、いかなる身分の者であれ、何人(なんぴと)も騎兵、弓兵、その他の兵士の部隊を敢えて召集、指揮、統率したり、迎え入れたりしてはならない。」

つまり、国王の許可なく勝手に軍隊を作ってはならないというのです。

「国王によって選任されたいずれかの隊長の下でなければ、そして彼に命じられた人数内でなければ、何人も武装したり、いずれかの隊長などの部隊に加わってはならない。」

これは「国王の公認の軍以外は認めない」という

「あ」の「国王によって選ばれた隊長の下でのみ、兵士は武装することができる。」

つまり「国王公認の軍はよい」ということ

「同じく、国王は次のことを禁じる。」とあることから、軍隊を勝手に作ってはいけない、国王公認軍以外はダメ以外にもう一つルールがある。

「いかなる身分、資格、条件の者であっても、たとえ国王によって彼に与えられたり、割り当てられたり、また国王が彼に負った負債のためであっても、国王の保護税と御用金の金銭を徴収、押収、保有してはならない。また、国王から与えられた権限や許可もなく、自分の所領に保護税を課してはならない

「い」には「諸侯は、自らの領土で自由に保護税を徴収することができる。」とありますが、ダメと書いてあるでしょう。

つまり正答は「あ」となります。

「この王令は、( エ )のさなかに出された。戦いの初期は」とあることから、何かしらの戦争のさなかに出された王令といえます。

となれば「常備軍が創設された」はしっくりきますね。

「国王によって選任されたいずれかの隊長の下でなければ、そして彼に命じられた人数内でなければ、何人も武装したり、いずれかの隊長などの部隊に加わってはならない。」を反対解釈したら「国王によって選任されたいずれかの隊長の下であれば、そして彼に命じられた人数内であれば何人も武装したり、いずれかの隊長などの部隊に加わってもよい」ということ

つまり、公認軍であれば加わってもよいという。

「Y」は「三部会」という身分制度に関する記述なので、戦争のさなかに三部会を出さないでしょう。

よって「あ」「X」が正答となります。

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02

フランスの絶対王政に向けた基盤強化についての問題です。

 

選択肢1. あ ― X

まず、資料について、選択肢あ、の国王によって選ばれた隊長の下でのみ、兵士は武装することができるという文言は資料の中で資料のなかで同じような文章を見ることができます。選択肢い、の諸侯は、自らの領土で自由に保護税を徴収することができるという文言は保護税を自由に徴収することはできないため、誤りです。また、王権の強化のためにも、このことを受けて常備軍が設置されました。よって選択肢あとXを指定しているこの選択肢が正解です。

 

まとめ

この問題は資料をしっかり読めば、2択まで絞ることのできる問題です。否定文などを使うことで、少し複雑な文章にしており、答える際は焦らず正確に読むことが求められると思います。

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03

フランスにおける王権の強化に関する問題です。

選択肢1. あ ― X

資料から読みとれる内容は、①国王の許可・同意がなければ兵を召集できない、②国王によって選ばれた隊長の下でしか兵は武装できない、ということであり、合致します。資料の内容を内容を受けた出来事として、平時から常置される常備軍が創設されましたので合致します。よってこれが正解です。

選択肢2. あ ― Y

資料から読みとれる内容は合致するのですが、資料の内容を内容を受けた出来事については、三部会が最初に招集されたのは1302年のことなので年代が資料と合致しません。よって誤りです。

選択肢3. い ― X

資料の内容を内容を受けた出来事は合致しますが、資料から読みとれる内容が合致しません。よって誤りです。

選択肢4. い ― Y

資料から読みとれる内容、資料の内容を内容を受けた出来事のどちらも合致しません。よって誤りです。

まとめ

シャルル7世はヴァロア朝のフランス国王で、イギリス軍を国内の大半から駆逐し、フランスを勝利に導きました。諸侯や騎士の疲弊に乗じて王権の強化を行いました。百年戦争の原因とその結果について整理しておきましょう。

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