大学入学共通テスト(地理歴史) 過去問
令和6年度(2024年度)本試験
問79 (地理B(第3問) 問2)

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問題

大学入学共通テスト(地理歴史)試験 令和6年度(2024年度)本試験 問79(地理B(第3問) 問2) (訂正依頼・報告はこちら)

都市と生活文化に関する次の問いに答えよ。

次の表1は、日本のいくつかの市区における昼夜間人口比率と、それぞれの市区への通勤・通学者**が利用する主要な交通手段***の割合を示したものである。表1中の1~4は、秋田市、東京都心の中央区、東京郊外の調布(ちょうふ)市、福岡市のいずれかである。福岡市に該当するものを、①~④のうちから一つ選べ。
昼間人口÷夜間人口✕100。
**15歳以上の自宅外就業者・通学者。
***複数回答を含む。
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この過去問の解説 (3件)

01

正答は「」です。

 

各都市の一日の人口動態について問われています。

選択肢1. ①

東京都中央区を表しています。

 

中央区は霞が関や東京駅周辺の丸の内など、官公庁や大手企業の本社が集中しており、一般住宅はほぼ存在しません。

そのため、関東一円の郊外に住む人が日中中央区に通勤し、夜は自宅へと帰るため、昼夜間人口比率が400%を超えていることから①が中央区であると判断します。

選択肢2. ②

福岡市を表しています。

 

福岡市は人口約160万人の政令指定都市です。

公共交通機関と自動車の割合が拮抗しています。

四つの選択肢の中では最も判断がつきにくい選択肢なので、消去法で最後まで判断を残しておくと良いでしょう。

選択肢3. ③

秋田市を示しています。

 

判断のカギは自家用車の比率が70%と極端に高いことです。

鉄道が未発達の地方都市秋田市では、一般に「車は一人一台」と言われるほど普段の生活に自家用車に依存しています。

選択肢4. ④

調布市を表しています。

 

新宿駅まで京王線で約30分の位置にある調布市は、ベッドタウンとして重要な都市です。

昼間は東京都心へ通勤して人口が減少するため、昼夜間人口比率が100%を切っていることから判断します。

まとめ

都市への通勤・通学とその手段について確認しましょう。

 

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02

●問題のポイント

「昼夜間人口の比率」と「通勤・通学者が利用する主要な交通手段の割合(%)」の表から、4つの市区(秋田市、東京都心の中央区、東京郊外の調布(ちょうふ)市、福岡市)のうち福岡市に該当するものを選ぶ問題です。

 

●解答

昼夜間人口は、ベッドタウンでは昼夜間人口比率が低くなり、近郊の地域から多くの通勤・通学者が集まってくる地域は割合が大きくなります。

このことから、比率の高い順番は「東京都心の中央区」、「福岡市」、「東京郊外の調布(ちょうふ)市」、「秋田市」と考えられます。

通勤・通学者が利用する主要な交通手段の割合(%)は、交通網が発達していると「鉄道」を利用する割合が高い、市街地が拡散していると「自家用車」の割合が高いというように考えていきましょう。

正解は「②」が福岡市になります。

選択肢1. ①

4市区の中で昼夜間人口比率が一番高いといえば、「東京都心の中央区」です。中央区は銀座・日本橋などの商業・ビジネスの中心地があります。主な交通手段に鉄道を利用している割合が91.6%とほとんどの通勤・通学者が鉄道を利用しています。

中央区は、鉄道の地下鉄やJR線が複数乗り入れていて交通アクセスが非常に便利ですから、多くの人が集まってくる地域といえます。

したがって、①は「東京都心の中央区」です。

選択肢2. ②

この地域の特徴は、主な交通手段に鉄道と自家用車の比率がほぼ同じということです。主要エリアが比較的近く、短い時間で通勤・通学ができる地域(コンパクトシティ)だと考えます。

4都市の中でコンパクトシティといえば、「福岡市」が該当します。

福岡市は、JRや私鉄、地下鉄、多くのバス路線が整備されていますが、4市区の中では「秋田市」についで自家用車による通勤・通学の利用割合が高くなっています。

したがって、②は「福岡市」で、正解は②になります。

選択肢3. ③

この地域の特徴は、主な交通手段に自家用車を利用する人が70.8%ということです。自家用車を利用する環境は、交通手段の未発達や移動距離が長いことが考えられます。

4市区の中で、市街区の拡散により広範囲に市街地が広がっている「秋田市」が考えられます。

したがって、③は「秋田市」です。

選択肢4. ④

この地域の特徴は、昼夜間の人口比率が4市区の中で一番低いということです。

昼夜間の人口比率が低いのはベットタウンの特徴です。調布市は東京のベットタウンであることから、「④」は調布市だと考えられます。

また、④の主な交通手段の利用割合の「鉄道」が49.7%ですから、交通手段が良好な地域だと考えます。調布市には,京王線・京王相模原線の駅があり、交通のアクセスは良好です。

したがって、「④」は東京郊外の調布(ちょうふ)市です。

まとめ

昼夜間人口は、ベッドタウンでは昼夜間人口比率が低くなり、近郊の地域から多くの通勤・通学者が集まってくる地域は割合が大きくなります。

通勤・通学に自家用車を利用する割合は、4市区の中では「秋田市」「福岡市」「東京都」の順位なっていて、大都市と地方都市では交通手段が違っていることが分かります。

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03

福岡市に該当するのは、「②」です。

 

福岡市は九州最大の業務中心都市で、昼夜間人口比率は100%をやや上回る程度になります。

鉄道(地下鉄・JR・私鉄)の利用が比較的高く、バス網も発達している一方、自家用車の利用も一定割合あります。

表1で 昼夜間人口比率が109.8、鉄道 33.2%・乗合バス 17.3%・自家用車 30.0%というバランスを示す行が②であり、福岡市の通勤・通学の実態とよく一致します。

選択肢1. ①

昼夜間人口比率が極端に高く、鉄道依存率が90%超です。

東京都心の中央区に該当します。

選択肢2. ②

鉄道・バス・自家用車がいずれも一定割合で、昼間人口がわずかに多いです。

福岡市に該当します。

選択肢3. ③

自家用車依存が70%を超え、鉄道・バス利用がごく少ないです。

秋田市に該当します。

選択肢4. ④

昼夜間人口比率が100%未満で、鉄道利用が約半分を占めています。

東京郊外の調布市に該当します。

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