大学入学共通テスト(地理歴史) 過去問
令和6年度(2024年度)本試験
問80 (地理B(第3問) 問3)
問題文
次の図1は、2015年における世界の人口500万人以上の都市圏について、1990年と2015年の人口を先進国*、BRICS、発展途上国に分けて示したものであり、凡例カとキは、先進国とBRICSのいずれかである。また、後の文章は、図1に関することがらについて述べたものであり、空欄xには、金融業と小売業・サービス業のいずれかが当てはまる。凡例キに該当する語句と空欄xに当てはまる語句との組合せとして最も適当なものを、後のうちから一つ選べ。
*OECD加盟国。
図1中に示した発展途上国の都市圏において、人口が急増してきた要因の一つとして、農村部から人々が都市圏に流入したことがあげられる。そうした人々は、( x )に従事することが多い。
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問題
大学入学共通テスト(地理歴史)試験 令和6年度(2024年度)本試験 問80(地理B(第3問) 問3) (訂正依頼・報告はこちら)
次の図1は、2015年における世界の人口500万人以上の都市圏について、1990年と2015年の人口を先進国*、BRICS、発展途上国に分けて示したものであり、凡例カとキは、先進国とBRICSのいずれかである。また、後の文章は、図1に関することがらについて述べたものであり、空欄xには、金融業と小売業・サービス業のいずれかが当てはまる。凡例キに該当する語句と空欄xに当てはまる語句との組合せとして最も適当なものを、後のうちから一つ選べ。
*OECD加盟国。
図1中に示した発展途上国の都市圏において、人口が急増してきた要因の一つとして、農村部から人々が都市圏に流入したことがあげられる。そうした人々は、( x )に従事することが多い。
- キ:先進国 x:金融業
- キ:先進国 x:小売業・サービス業
- キ:BRICS x:金融業
- キ:BRICS x:小売業・サービス業
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この過去問の解説 (3件)
01
正答は「キ:BRICS x:小売業・サービス業」です。
★BRICS
ブラジル、ロシア、インド、中国、南アフリカといった中興国の国々です。
BRICS諸国は近年経済が急上昇し始めた国々です。
こうした国々の特徴は、職を求めて農村部から都市部へ人口が集中し始めます。
ただし、これらの人々は金融業などのような高度な分野に就くことが難しく、小売業や単純労働などに就くことになります。
農村部と都市部で大きな賃金格差が生じていることが課題です。
→キ:BRICS、x:小売業・サービス業
間違った組み合わせです。
間違った組み合わせです。
間違った組み合わせです。
正しい組み合わせで、正答です。
BRICSなどの中興国は、農業からサービス業へと国の産業転換が起こっている最中で、急速な農村から都市への人口移動が顕著になります。
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02
●問題のポイント
1990年と2015年の世界の都市圏の人口がプロットされたグラフをみて、先進国とBRICSの国はカ(●)とキ(□)のどちらに該当するか選ぶ問題です。また、農村部から都市圏に流入した人々は「金融業」と「商業・サービス業」のいずれに従事したのかを問う問題です。
●解答
人口が増加する要因は、出生率の上昇、老齢人口の増加、移民の流入などが考えられます。先進国は出生率の減少が進んでいますが老齢人口の増加に伴い、人口の増減は横ばいだと考えます。
一方、BRICSは新興国(先進国に比べて経済水準は低いが、今後高い成長が期待される国)であり、広大な国土や豊富な資源を持つことから、人口増加などを背景に高い経済成長率を示すことがあります。人口面でもインド、中国といった世界で1,2位の人口を有する国があり、世界の人口の約4割を占めています。
グラフの基準線(破線の対角線)から大きく離れたプロットが、人口の伸びている国です。「キ(□)」の方が「カ(●)」よりも上部に位置していますから「キ」がBRICS、「カ」が先進国、となります。
空欄(x)に当てはまる職業については、発展途上国の農村部から都市圏に流入した人々は、専門知識を要する業種には就けないことと、都市圏では小売業・サービス業が多いことから、(x)に当てはまるのは「小売業・サービス業」だといえます。
この組み合わせは違っています
「x:小売業・サービス業」は、正解です。
「キ:BRICS」は正解です。
「キ:BRICS」、「x:小売業・サービス業」なので、正しい組み合わせです。
グラフの基準線(破線の対角線)から大きく離れたプロットが、人口の伸びている国です。「BRICS」諸国は新興国であり、1990年から2015年にかけて大きく人口が増加しています。
発展途上国の農村部から都市圏に流入した人々が就ける職業は、小売業・サービス業です。
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03
正しい組み合わせは、「キ:BRICS x:小売業・サービス業」です。
図1の読み取り
破線より上:1990年に比べ2015年の人口が大きく増加した都市
キは破線よりかなり上の点が目立ち、大幅な人口増が特徴です。
これは急速な都市化が進んだBRICSの主要都市を示すと考えられます。
カは破線付近が多く、成熟した大都市を抱える先進国に対応します。
都市への人口流入と就業
発展途上国の都市ヘの農村人口流入は、都市のインフォーマル部門である小売業・サービス業(露天商、屋台、家事労働など)への就業増につながることが典型的です。
誤りです。
先進国の大都市は人口増加率が比較的緩やかで、図では破線付近かそれよりやや下に分布します。
ところがキのプロット群は破線より大きく上方に位置し、1990年から2015年にかけ急増しているため先進国には当てはまりません。
また、途上国から流入した人々が主に従事するのは金融よりも小売・サービスです。
誤りです。
キを先進国とする点が前述と同じく不適切です。
誤りです。
キをBRICSと見なす点は妥当ですが、都市へ流入した低・中所得層が大量に就く主な職種は金融業ではなく、小売・サービス業などの第3次産業が中心です。
正しいです。
BRICSの大都市(上海・サンパウロなど)は1990年から2015年にかけて人口が急増しており、図では破線より上に大きく外れた位置に分布するキのプロットと一致します。
また、発展途上国の都市では農村から移住した人々が露店・小売・飲食などサービス業に多く就くのが一般的です。
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