大学入学共通テスト(地理歴史) 過去問
令和6年度(2024年度)本試験
問95 (地理B(第5問) 問6)

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問題

大学入学共通テスト(地理歴史)試験 令和6年度(2024年度)本試験 問95(地理B(第5問) 問6) (訂正依頼・報告はこちら)

広島市に住むサチさんとトモさんは、島根県石見(いわみ)地方の浜田(はまだ)市に住む親戚のマサさんを訪ねて地域調査を行うことにした。この地域調査に関する次の問いに答えよ。

サチさんたちは、石見地方が現在では過疎問題に直面していることを知り、その発生要因と解決に向けた取組みについて、次の資料2にまとめた。資料2中の①~④は、P~Sを目的とする石見地方での取組みのいずれかの具体例である。Pを主な目的とする具体例として最も適当なものを、①~④のうちから一つ選べ。
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この過去問の解説 (2件)

01

●問題のポイント

鳥取県石見地方の過疎問題に直面している発生要因と解決に向けた取り組みについてまとめた資料をみて、「過疎問題の解決のために必要なこと」の「取り組みの具体例」として適当なものを選ぶという問題です。

 

●解答

「過疎問題の解決のために必要なこと」の記述文から、どのような取り組みが考えられるかを考えてみましょう。

Pを主な目的とする具体例として最も適当なものは、「③伝統行事の保存・継承に対する支援」です。

選択肢1. ①

①交通空白地域における乗り合いタクシーの運行

公共の交通機関(JRやバス)が運行されていない地域では、自家用車などによる移動手段を持たない人にとって乗り合いバスやタクシーは必要です。

この目的は「Q 日常生活における利便性の向上」の具体例に当たります。 

選択肢2. ②

②地元で水揚げされる水産物のブランド化

ブランド化によって水産物に従事する人達の収入やモチベーションのアップにつながります。

この目的は「S 魅力ある地域産品の宣伝」の具体例に当たります。

選択肢3. ③

③伝統行事の保存・継承に対する支援

伝統行事などの地域文化は、その土地ならでは誇りです。

幼少時から慣れ親しんだ伝統行事に対する保存や継承に対する支援は、愛着につながります。

この目的は「P 地域文化に対する愛着の醸成」の具体例に当たります。したがって、③が正解です。

選択肢4. ④

④廃校を利用したサテライトオフィスの整備

この取り組みは、移住者にとっての魅力づくりに貢献できます。

移住地の魅力に惹かれて移住する人達にとって、資金やオフィスの提供は大きな選択肢になります。まして、廃校=年少時代を過ごした学び舎は魅力の一つといえます。

この目的は「R 移住者の働く場所の確保」の具体例に当たります。

 

まとめ

伝統行事などの地域文化は、その土地にしか見られないものです。

幼少時から慣れ親しんだ伝統行事に対する保存や継承に対する支援は、地域に対する愛着につながります。次世代へのつなぐ活動は、地域の魅力を継続するために必要不可欠だといえるでしょう。

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02

P(地域文化に対する愛着の醸成)に当たる具体例は、

「③伝統行事の保存・継承に対する支援」です。

 

伝統行事を守り次世代へ伝える取組みは、住民が土地の歴史や文化に誇りを持ち、地域に愛着を深めることを直接の目的としています。

選択肢1. ①

生活の不便さを解消し、移動手段を確保する施策です。

これは日常生活の利便性向上を目指すQに該当します。

選択肢2. ②

地元産品の知名度や付加価値を高め、地域外へ魅力を発信する取組みです。

地域産品の宣伝を目的とするSに当たります。

選択肢3. ③

神楽や祭りなどの行事を支援し、地域の歴史・文化への関心と誇りを育てる施策です。

まさに地域文化への愛着を育成するPの具体例です。

選択肢4. ④

移住者や地元住民の就労機会を確保し、働く場をつくる取組みです。

移住者の働く場所を確保するRに該当します。

まとめ

地域文化への愛着を深めるためには、伝統行事や祭りなどを次世代につなぐ活動が不可欠です。

石見地方で行われている「③伝統行事の保存・継承支援」がその代表例となります。

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