共通テスト(地理歴史) 過去問
令和6年度(2024年度)追・再試験
問12 (<旧課程>世界史B(第2問) 問4)
問題文
B あるクラスで、メキシコの歴史についての授業が行われている。なお、生徒の発言には誤りを含む場合がある。
先生:次の表は、メキシコに投資した国とその投資部門をまとめた1911年の統計の一部です。メキシコはナポレオン戦争を契機に独立した後、各国から投資を誘致して近代化を図りました。表から、どんなことが分かりますか。発表してください。
中村:この表では、アメリカ合衆国は鉄道と、石油の投資部門で他国を上回っています。不動産では、イギリスが主要な投資国です。投資のおかげで土地改革が進み、農民が豊かになりました。
藤田:フランスは、メキシコに派兵してアメリカ大陸への進出を狙いますが、失敗します。でも、この表では、工業への投資で第一位です。
先生:では、発表内容が正しいかどうか、後ほど確認しましょう。ちなみに、ディアス大統領の独裁政権は民衆の反発を招き、1911年にメキシコ革命が起こりました。この様子を公共建築物の壁面に描き、広く民衆に伝える壁画運動が展開しました。dこのように歴史的事件を絵画で表現した例が幾つかあります。後で、こうした作品を見て、メキシコ史の理解を深めましょう。
二人の生徒の発言の正誤について述べた文として最も適当なものを、次の選択肢のうちから一つ選べ。
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問題
共通テスト(地理歴史)試験 令和6年度(2024年度)追・再試験 問12(<旧課程>世界史B(第2問) 問4) (訂正依頼・報告はこちら)
B あるクラスで、メキシコの歴史についての授業が行われている。なお、生徒の発言には誤りを含む場合がある。
先生:次の表は、メキシコに投資した国とその投資部門をまとめた1911年の統計の一部です。メキシコはナポレオン戦争を契機に独立した後、各国から投資を誘致して近代化を図りました。表から、どんなことが分かりますか。発表してください。
中村:この表では、アメリカ合衆国は鉄道と、石油の投資部門で他国を上回っています。不動産では、イギリスが主要な投資国です。投資のおかげで土地改革が進み、農民が豊かになりました。
藤田:フランスは、メキシコに派兵してアメリカ大陸への進出を狙いますが、失敗します。でも、この表では、工業への投資で第一位です。
先生:では、発表内容が正しいかどうか、後ほど確認しましょう。ちなみに、ディアス大統領の独裁政権は民衆の反発を招き、1911年にメキシコ革命が起こりました。この様子を公共建築物の壁面に描き、広く民衆に伝える壁画運動が展開しました。dこのように歴史的事件を絵画で表現した例が幾つかあります。後で、こうした作品を見て、メキシコ史の理解を深めましょう。
二人の生徒の発言の正誤について述べた文として最も適当なものを、次の選択肢のうちから一つ選べ。
- 中村さんのみ正しい。
-
藤田さんのみ正しい。
-
二人とも正しい。
- 二人とも誤っている。
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この過去問の解説 (3件)
01
表の読み取りとメキシコの歴史に関する出題です。
表を見ると、鉄道分野ではアメリカ合衆国が、不動産と石油ではイギリスが、鉱業ではフランスがトップであることがわかります。
19世紀から20世紀にかけてのメキシコの歴史について、簡単に整理します。
1821年:メキシコがスペインから独立
・以後、独立戦争で活躍したサンタ=アナが独裁権力をふるう
1836年:テキサス共和国の独立
1845年:アメリカ合衆国がテキサスを併合
1846年:アメリカ=メキシコ戦争
・カリフォルニアとニューメキシコを失う
1858~61年:レフォルマ戦争
・自由主義改革派と保守派の内戦。勝利したのはフアレス率いる改革派
・アメリカは南北戦争で介入できず
1861年:ナポレオン3世によるメキシコ出兵
・ナポレオン3世がハプスブルク家のマクシミリアンを皇帝としてメキシコ支配を狙う(メキシコ内乱)
1867年:フアレスがメキシコ内乱に勝利
1876年:ディアスがクーデタで権力を握り、長期政権を樹立
・ディアス政権下で、外国資本のメキシコ進出が進んだ
・工業化は進んだものの、農村部では地主制のもとで農村の貧困が深刻化
1910年:メキシコ革命
・マデロらが起こした革命。ディアスは亡命
・その後も不安定な政権が続く
1934年:カルデナス政権の成立
・石油資源の国有化、労働者保護政策などを実施
中村さんはアメリカ合衆国が石油でもトップであるとしているため、誤りです。
また、農村部は投資による恩恵を受けず、貧困が続いているため、この点でも誤りです。
一方、藤田さんは以下の2点で正しいです。
・フランスがメキシコ出兵をおこなった
・工業への投資が行われた
よって、藤田さんのみが正しいといえます。
近年、主要地域だけではなく、「周辺地域」の出題が増加しました。
メキシコもその一つです。
主要国の歴史とリンクさせて知識を整理しましょう。
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02
中村:この表では、アメリカ合衆国は鉄道と、石油の投資部門で他国を上回っています。不動産では、イギリスが主要な投資国です。投資のおかげで土地改革が進み、農民が豊かになりました。
アメリカ合衆国は石油の投資部門ではイギリスより下になっています。
土地改革によって、ほとんどの農民が土地を失って生活が苦しくなりました。
中村さんの発言には、2ヶ所誤りがあります。
藤田:フランスは、メキシコに派兵してアメリカ大陸への進出を狙いますが、失敗します。でも、この表では、工業への投資で第一位です。
正しい発言です。メキシコ派兵は、1861-67年に行われました。
よって、正解は 藤田さんのみ正しい。 になります。
誤った選択肢です。
藤田さんのみ正しい。
正しい選択肢です。
二人とも正しい。
誤った選択肢です。
誤った選択肢です。
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03
中村さんの発言
「アメリカ合衆国は鉄道と石油で他国を上回っている」→ 誤りです。表によると、アメリカ合衆国は鉄道分野の投資では他国を上回っていますが、石油分野ではイギリスのほうが上回っています。
「不動産ではイギリスが主要投資国」→ 正しいです。表によると、イギリスは不動産関連の投資で他国を上回っています。
「投資のおかげで土地改革が進み、農民が豊かになった」→ 誤りです。実際にはディアス独裁下で大土地所有制が強化され、農民は貧困化しました。
したがって、中村さんの発言は 一部正しいが最後が誤り → 全体としては 誤り。
藤田さんの発言
「フランスは派兵してアメリカ大陸進出を狙ったが失敗した」→ 正しいです(マクシミリアン帝政)。
「工業投資で第一位」→正しいです。表によると、フランスは工業分野の投資で他国を上回っています。
したがって、藤田さんの発言はすべて正しいです。
誤りです。
藤田さんのみ正しい。
正しいです。
二人とも正しい。
誤りです。
誤りです。
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