大学入学共通テスト(地理歴史) 過去問
令和6年度(2024年度)追・再試験
問65 (<旧課程>日本史B(第6問) 問7)

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問題

大学入学共通テスト(地理歴史)試験 令和6年度(2024年度)追・再試験 問65(<旧課程>日本史B(第6問) 問7) (訂正依頼・報告はこちら)

次の文章Bは、授業の課題で銅像の歴史について調べている高校生のユウさんとリョウさんの会話である。この文章を読み、後の問いに答えよ。(史料は、一部省略したり、書き改めたりしたところがある。)

B
ユウ:d戦時期になると、多くの銅像が金属供出で倒されることになるんだよね。
リョウ:うん、1923年に建てられたある軍人の銅像も、戦時期に、台座のみを残して供出されたよ。e戦後になると、この台座には、広告会社によって裸婦の群像が据えられたよ
ユウ:戦後にはテレビドラマやアニメの登場人物の銅像までも作られるようになったね。例えば、1983年には、手塚治虫の描いた鉄腕アトムの銅像が埼玉県に建てられている。「鉄腕アトム」は、f科学技術の進歩に対する期待が高まっていた1950年代に雑誌連載が始まった漫画だよ。
リョウ:どんな銅像が建てられるのか、時代によって変わっていくんだね。

下線部fに関して、敗戦から1970年代までの科学技術について述べた文として誤っているものを、次の選択肢のうちから一つ選べ。
  • 湯川秀樹が、日本人ではじめてノーベル物理学賞を受賞した。
  • 1950年代には、生活のなかでの電化が進み、三種の神器と称された自動車やカラーテレビ、クーラーが家庭に普及した。
  • 高度経済成長期には、技術革新を背景として、大規模な石油化学コンビナートが相次いで建設された。
  • 大阪で開催された日本万国博覧会では、新しい技術が紹介された。

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この過去問の解説 (1件)

01

1950年代には、生活のなかでの電化が進み、三種の神器と称された自動車やカラーテレビ、クーラーが家庭に普及した。」が誤りです。

 

〈解説〉

1950年代の「三種の神器」は 白黒テレビ・電気冷蔵庫・電気洗濯機 です。戦後の復興と電化製品の技術進歩で、家庭内の必需品として大きく普及しました。一方、自動車・カラーテレビ・クーラーは、主に1960年代後半の高度成長下に普及した3Cであり、年代がずれています。

 

〈他の選択肢の検討〉

湯川秀樹のノーベル賞(1949)
正しいです。原子核の陽子と中性子を結び付けている核力を説明する「中間子論」を提唱したことで、日本人初のノーベル物理学賞を受賞しました。

 

石油化学コンビナートの建設(1950年代末~60年代)
正しいです。ナフサ分解などの技術革新を背景に、四日市・川崎・水島などで大規模コンビナートが建設されました。高度経済成長期では重化学工業中心の産業構造転換が進みました。

 

大阪万博(1970)
正しいです。「人類の進歩と調和」をテーマに大阪万博が開催されました。各パビリオンで新技術・未来像が提示され、日本の科学技術立国のイメージを国内外に発信しました。

選択肢1. 湯川秀樹が、日本人ではじめてノーベル物理学賞を受賞した。

正しいです。

選択肢2. 1950年代には、生活のなかでの電化が進み、三種の神器と称された自動車やカラーテレビ、クーラーが家庭に普及した。

誤りです。

選択肢3. 高度経済成長期には、技術革新を背景として、大規模な石油化学コンビナートが相次いで建設された。

正しいです。

選択肢4. 大阪で開催された日本万国博覧会では、新しい技術が紹介された。

正しいです。

まとめ

1950年代=電化と「三種の神器」(白黒TV・冷蔵庫・洗濯機)

1960年代後半=3C(カラーテレビ・自動車・クーラー)
この区別は非常に重要なので必ず覚えておくようにしましょう。

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