大学入学共通テスト(地理歴史) 過去問
令和7年度(2025年度)本試験
問55 (歴史総合,日本史探究(第4問) 問5)
問題文
翔太:応仁の乱で京都が荒廃する一方、地方では戦国大名の城下町が発展するようになるんだよね。
陽菜:1542年から1544年にかけて大内氏の城下町の山口を訪れた吉田兼右(よしだかねみぎ)という人の日記に面白い記事(資料3)があるよ。
資料3
吉田兼右の1551年の日記
陶晴賢が反旗を翻したため、大内義隆が切腹したと伝え聞いた。最近、義隆は魔法の修行に励んでいて、私としては嘆くばかりであったが、とうとうこのような事態になってしまった。山口に滞在したときに恩恵を受けたことを思うととても悲しいことだ。
(「兼右卿記」)
翔太:「魔法」と下剋上は関係ないはずだけど、「魔法」って何だろう?
陽菜:兼右としては、義隆の滅亡を「魔法」のせいだと考えているんだね。兼右は吉田兼倶の子孫だから、山口を訪れたのは( ア )を広めるためだったのかな。そして「魔法」は、( イ )のことじゃないかな。
翔太:大内氏が滅亡した後は、毛利氏と尼子氏が石見銀山の支配をめぐって激突したんだよね。
陽菜:それだけ銀山から得られる経済的利益が大きかったのだろうね。
翔太:戦国大名の鉱山開発を手がかりにすると、戦国時代以降に活発化した鉱山開発は、日本社会にどのような影響をもたらしたのだろうか、という問いが立てられそうだね。
陽菜:鉱山開発が活発化した結果、統一権力がみずから貨幣を鋳造するようになり、近世においてさらに貨幣経済が進展したのではないか、という仮説が立てられるかな。
翔太:でも、c鉱山が開発されたというだけでは、貨幣を鋳造する理由にはならないよね。( ウ )という前提があったことも重要だね。
二人は、探究した内容についてまとめることにした。中世の武士について述べた文として最も適当なものを、次の選択肢のうちから一つ選べ。
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問題
大学入学共通テスト(地理歴史)試験 令和7年度(2025年度)本試験 問55(歴史総合,日本史探究(第4問) 問5) (訂正依頼・報告はこちら)
翔太:応仁の乱で京都が荒廃する一方、地方では戦国大名の城下町が発展するようになるんだよね。
陽菜:1542年から1544年にかけて大内氏の城下町の山口を訪れた吉田兼右(よしだかねみぎ)という人の日記に面白い記事(資料3)があるよ。
資料3
吉田兼右の1551年の日記
陶晴賢が反旗を翻したため、大内義隆が切腹したと伝え聞いた。最近、義隆は魔法の修行に励んでいて、私としては嘆くばかりであったが、とうとうこのような事態になってしまった。山口に滞在したときに恩恵を受けたことを思うととても悲しいことだ。
(「兼右卿記」)
翔太:「魔法」と下剋上は関係ないはずだけど、「魔法」って何だろう?
陽菜:兼右としては、義隆の滅亡を「魔法」のせいだと考えているんだね。兼右は吉田兼倶の子孫だから、山口を訪れたのは( ア )を広めるためだったのかな。そして「魔法」は、( イ )のことじゃないかな。
翔太:大内氏が滅亡した後は、毛利氏と尼子氏が石見銀山の支配をめぐって激突したんだよね。
陽菜:それだけ銀山から得られる経済的利益が大きかったのだろうね。
翔太:戦国大名の鉱山開発を手がかりにすると、戦国時代以降に活発化した鉱山開発は、日本社会にどのような影響をもたらしたのだろうか、という問いが立てられそうだね。
陽菜:鉱山開発が活発化した結果、統一権力がみずから貨幣を鋳造するようになり、近世においてさらに貨幣経済が進展したのではないか、という仮説が立てられるかな。
翔太:でも、c鉱山が開発されたというだけでは、貨幣を鋳造する理由にはならないよね。( ウ )という前提があったことも重要だね。
二人は、探究した内容についてまとめることにした。中世の武士について述べた文として最も適当なものを、次の選択肢のうちから一つ選べ。
- 1150年代に京都で発生した戦乱によって地位を高めた武家の棟梁は、勘合を用いた中国王朝との貿易を推進した。
- 1180年代の全国的な内乱を通じて成立した武家政権は、独自の法典を定めて律令の効力を否定した。
- 14世紀になると、武士たちは、近隣の武士よりも遠隔地の一族との結束を重視して集団を結成するようになった。
- 15世紀後半以降、守護代や国人のなかから、実力に基づき独自に領国を支配する戦国大名が現れた。
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