大学入学共通テスト(地理歴史) 過去問
令和7年度(2025年度)本試験
問62 (歴史総合,日本史探究(第6問) 問2)

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問題

大学入学共通テスト(地理歴史)試験 令和7年度(2025年度)本試験 問62(歴史総合,日本史探究(第6問) 問2) (訂正依頼・報告はこちら)

ハルさんとナツさんの姉妹は、同居する祖母の本棚の整理を手伝うことになった。本棚には松本清張の本が多くあり、興味を持った二人は松本清張の年譜を作成した。次の年譜を読み、後の問いに答えよ。(資料には、省略したり、改めたりしたところがある。)

松本清張の年譜(1960年まで)
1909年 福岡県で生まれる。
1924年 高等小学校を卒業後、電機会社に入社。後、印刷会社に転職。
1939年 朝日新聞社九州支社に入社。
1944年 召集されて九州の連隊に入隊し、朝鮮半島に渡る。
1945年 朝鮮で敗戦を迎え、復員して新聞社に復帰。
1950年 『週刊朝日』の懸賞小説にa「西郷札(さいごうさつ)」が入選。
1953年 森鷗外の足跡に題材を求めた「或(あ)る「小倉日記」伝」で芥川賞受賞。
1956年 朝日新聞社を退社し、作家業に徹する。
1960年 b占領期に素材を求めたノンフィクション「日本の黒い霧」シリーズの連載を始める。

ハルさんは松本清張の自伝『半生の記』を読んだ。松本清張の年譜も参考にしながら、『半生の記』の中の文章(資料2)や当時の朝鮮半島について述べた文として適当でないものを、後の選択肢のうちから一つ選べ。

資料2
朝鮮の西海岸の防衛に当る新兵団が編成され、(中略)私はその師団の軍医部付になった。(中略)そのころの私は何も考えることがなかった。飯あげ、使役、洗濯、掃除以外には仕事はなかった。(中略)中学三年くらいの英語の古教科書を買い、軍服の下に忍ばせて(注)内務班に持ち帰った。それを医務室の庭の、誰もいないところでこっそりとひろげた。これは何も私に向学心があったからではない。こういうものでも見ていないと生きていられないような気がしたからだ。(中略)ただ、こんな「敵性語」の本をこっそりひろげているところを発見されると、どんな処罰をうけるか分らない心配はあった。
(注)内務班:ここでは兵士が共同生活する大部屋のこと。
  • 資料2から、松本清張にとって軍隊の仕事は単調でやりがいがないように感じられたことが読み取れる。
  • 資料2から、松本清張は軍隊での処罰を恐れて、交戦国の言語を堂々と学べなかったことが読み取れる。
  • この頃の朝鮮では、皇民化が進められ、神社参拝等が強制された。
  • この頃の朝鮮では、土地調査事業が始められ、所有権の不明確を理由に土地が接収された。

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