大学入学共通テスト(地理歴史) 過去問
 令和4年度(2022年度)本試験
   問81 (地理B(第3問) 問3)  
 問題文
先進国の大都市内部の衰退した地区において、専門的職業従事者などの経済的に豊かな人々の流入と地区の再生が進む現象は、ジェントリフィケーションという概念で説明される。次の図3は、ある先進国の大都市の中心業務地区付近の概要といくつかの指標を示したものである。ジェントリフィケーションがみられる地区として最も適当なものを、図3中の番号のうちから一つ選べ。
 
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問題
大学入学共通テスト(地理歴史)試験 令和4年度(2022年度)本試験 問81(地理B(第3問) 問3) (訂正依頼・報告はこちら)
先進国の大都市内部の衰退した地区において、専門的職業従事者などの経済的に豊かな人々の流入と地区の再生が進む現象は、ジェントリフィケーションという概念で説明される。次の図3は、ある先進国の大都市の中心業務地区付近の概要といくつかの指標を示したものである。ジェントリフィケーションがみられる地区として最も適当なものを、図3中の番号のうちから一つ選べ。
 
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この過去問の解説 (2件)
01
ジェントリフィケーションの概念をそれぞれの指標を示した地図から判断する問題です。ジェントリフィケーションとはリード文にある通り、「大都市内部の衰退した地区が再生されて、富裕者層が流入して最高級化される」現象です。この定義を、統計地図に照らし合わせて解釈します。A~Cの観点で判断していくと分かりやすいと思います。
A:「衰退地区であり、貧困層が多かった」は「2000年の居住者の貧困率」が高い選択肢が該当します。③・④が高い数値を表しています。
B:「高学歴の高所得者が増えた」は「大学を卒業している居住者」が増加した選択肢が該当します。①・④が高い数値を表しています。
C:「地区が再生され、富裕層が流入した」は「賃料」が増加した選択肢が該当します。①・④が高い数値を表しています。
すなわち上記A~Cに当てはまる地域でジェントリフィケーションが見られるということになり、これら全てに共通する選択肢が答えとなります。
不適な選択肢です。
不適な選択肢です。
不適な選択肢です。
適切な選択肢です。
用語で表現された概念を、実際のデータから読み解いていく出題形式です。用語だけではなく、それらを実際のデータではどう表現されているのかを考えていきましょう。
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02
この問題は、ジェントリフィケーションを理解しているかを問うものです。
答えは「4」です。
ジェントリフィケーションとは、低所得地域や人の流入や地区の整備により高所得者層が住み、地域の価値が上がることを言います。
ジェントリフィケーションには以下のような指標があります。
・高学歴・高所得者層が増加していること
・転入率が増加している/家賃が上昇している
・以前の貧困率が高いこと
以上を踏まえて、選択肢を解説します。
この地区は、賃料が増加し大学卒業者の住居が多い(=高学歴住居者が多い)ですが、2000年の貧困層が低いです。
よって、ジェントリフィケーションの指標には完全に当てはまらないため誤りです。
この地区は、2000年の貧困率が多少高く、大学卒業者の住居率もありますが、賃料が減少しています。
よって、ジェントリフィケーションの指標には完全に当てはまらないため誤りです。
この地区は、2000年の貧困率か高いですが、大学卒業者の住居率と賃料がともに減少しています。
よって、ジェントリフィケーションの指標には完全に当てはまらないので誤りです。
この地区は、2000年の貧困率、大学卒業者の住居率、賃料全てが増加しています。
よって、ジェントリフィケーションの指標に完全に当てはまっているので正しいです。
この問題はジェントリフィケーション、指標が分かっていなければ解けないので、必ず復習しておくようにしましょう。
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