大学入学共通テスト（地理歴史） 過去問
令和6年度（2024年度）本試験
問65 (日本史B（第6問） 問7)

●問題のポイント

日本はサンフランシスコ条約の調印によって独立しました。この際、日本と国交を樹立しなかった国々があります。空欄に入る語句の組合せとして正しいものを選ぶという問題です。

●解答

正しい組合せは「ア：ソ連　イ　日中共同声明」です。

指定された語句についてメモを確認していきましょう。

・サンフランシスコ講和会議で「日本国との平和条約」に調印しなかった国は、

ソ連、ポーランド、チェコスロバキアの3カ国です。これらの国は会議には参加しましたが、条約の内容に反対し調印を拒否しました。

したがって（ア）の空欄には（ソ連）は入ります。インドは、参加を拒否しました。

・1972年に日本と中華人民共和国で調印したのは、

日中共同声明です。声明により、途絶えていた両国の国交が正常化されました。日本は中華人民共和国を中国の唯一の合法政府として認めたため、台湾とは断交しました。

日中平和友好条約は、1978年8月に福田武夫内閣のとき中国の間で調印されました。日中共同声明を踏まえて、強固な平和友好関係、経済・文化交流の発展などを目指した条約です。

したがって、（イ）の空欄には（日中共同声明）が入ります。

正しい組み合わせは、「ア：ソ連　イ：日中共同声明」です。

ア：ソ連
1951年のサンフランシスコ対日講和会議に代表団は出席しましたが、条約内容に不満を示して署名しませんでした。

インドは会議に参加していません。

イ：日中共同声明
1972年、田中角栄首相の訪中で調印されました。

これにより日本と中華人民共和国は「不正常な状態」を終わらせ、国交を正常化しました。

日中平和友好条約はその後1978年の締結です。