大学入学共通テスト(地理歴史) 過去問
令和6年度(2024年度)追・再試験
問70 (<旧課程>地理B(第1問) 問5)

このページは閲覧用ページです。
履歴を残すには、 「新しく出題する(ここをクリック)」 をご利用ください。

問題

大学入学共通テスト(地理歴史)試験 令和6年度(2024年度)追・再試験 問70(<旧課程>地理B(第1問) 問5) (訂正依頼・報告はこちら)

世界の自然環境と自然災害に関する次の問いに答えよ。

次の図6中のタ~ツは、1981年から2020年の期間において東南アジアと南アジアで発生した、火山噴火、地震、暴風雨のいずれかによる自然災害の発生数*を、国別に示したものである。災害をもたらした自然現象名とタ~ツとの正しい組合せを、後の選択肢のうちから一つ選べ。
*死者10名以上、被災者100名以上、非常事態宣言の発令、国際援助の要請のいずれかの状況をもたらした自然災害の報告数の合計。
問題文の画像
  • 火山噴火:タ  地震:チ  暴風雨:ツ
  • 火山噴火:タ  地震:ツ  暴風雨:チ
  • 火山噴火:チ  地震:タ  暴風雨:ツ
  • 火山噴火:チ  地震:ツ  暴風雨:タ
  • 火山噴火:ツ  地震:タ  暴風雨:チ
  • 火山噴火:ツ  地震:チ  暴風雨:タ

次の問題へ

正解!素晴らしいです

残念...

この過去問の解説 (1件)

01

 

〈3つの図の特徴を整理しましょう〉

:インドネシアとフィリピンの発生数が多く、広い地域に分布しています。

:インドネシアとフィリピンに中規模の円があり、その他の地域ではあまり発生していません。

:インド・バングラデシュ・ベトナム・フィリピンなど内陸部にも広がっています。しかし、インドネシアなど熱帯地域には分布していません。

 

〈災害ごとの地理的特徴〉

火山噴火が起こる地域の特徴

プレートの沈み込み帯や発散境界に沿って分布します。特に「環太平洋火山帯」(インドネシア、フィリピンなど)に集中します。

火山噴火による被害は発生頻度は少ないので、発生回数の少なさ・地域の限定性などからが火山噴火だと判断することが出来ます。

 

地震が起こる地域の特徴

プレート境界全般で発生します。特に沈み込み帯(インドネシア、日本、チリなど)で発生しやすいです。プレート境界から離れると少なくなります。地震は局所的ではなく幅広い地域で起こりうる災害であるため、タが地震だと判断することが出来ます。特に目立つ特徴は少ないので、消去法で導き出す意識で大丈夫です。

 

暴風雨(台風・サイクロン・ハリケーン)が起こる地域の特徴

熱帯〜亜熱帯の海洋上で発生(海水温26.5℃以上が条件)します。

北西太平洋:台風 → 日本・フィリピン・ベトナムなどに上陸。

北インド洋:サイクロン → インド・バングラデシュに被害大。

赤道付近では台風が発生しにくい

台風やサイクロンの発生には「コリオリ力(地球の自転による偏向力)」が必要です。赤道近くではコリオリ力がほとんど働かないため、熱帯低気圧が渦を巻いて発達しにくいです。そのためインドネシアなどの熱帯地域は暴風雨の被害を受けにくいです。

今回の問題では、ツにはインドネシアに円がありませんでしたので、暴風雨だと判断することができます。

選択肢1. 火山噴火:タ  地震:チ  暴風雨:ツ

誤りです。

選択肢2. 火山噴火:タ  地震:ツ  暴風雨:チ

誤りです。

選択肢3. 火山噴火:チ  地震:タ  暴風雨:ツ

正しい選択肢です。

選択肢4. 火山噴火:チ  地震:ツ  暴風雨:タ

誤りです。

選択肢5. 火山噴火:ツ  地震:タ  暴風雨:チ

誤りです。

選択肢6. 火山噴火:ツ  地震:チ  暴風雨:タ

誤りです。

まとめ

今回の問題は、火山噴火、地震、暴風雨といった災害の特性を捉え、どの地域で発生しやすいかを考える必要がありました。

火山噴火は発生頻度が少なく、地域が限定的、地震は環太平洋地域で発生が多い、暴風雨は熱帯地域では被害を受けにくいというポイントを意識すると正解にたどり着くことが出来ます。

参考になった数0