大学入学共通テスト(地理歴史) 過去問
令和7年度(2025年度)本試験
問17 (歴史総合,世界史探究(第3問) 問2)

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問題

大学入学共通テスト(地理歴史)試験 令和7年度(2025年度)本試験 問17(歴史総合,世界史探究(第3問) 問2) (訂正依頼・報告はこちら)

世界史を探究するに当たって資料を適切に活用するには、その資料の持つ文脈や背景を理解する必要がある。このことについて述べた次の文章を読み、後の問いに答えよ。(資料には、省略したり、改めたりしたところがある。)

次の資料1は、アクティウムの海戦に関する記録である。

資料1
アントニウスは、既にクレオパトラの飾り物になっていたから、陸上戦力ではるかに優勢に立っていたにもかかわらず、この女のために艦隊によって決着を付けたいと望んでいた。この戦いがまだ決着に至らず、均衡を保っていた時、突然、クレオパトラの60隻の船団が帆を張り、外海へ逃げ去っていくのが見えた。この時あらわになったのは、アントニウスが司令官として、あるいは戦士として行動しているのではないという事実である。というのも、女の船が走り去るのを目にしたとたんに、アントニウスは何もかも忘れ、自分のために戦いそして死んでいこうとする者たちを裏切って、さっさと逃げ出したのである。

資料1によれば、有能な軍人だったはずのアントニウスは、クレオパトラに籠絡された結果、戦いに敗れたことになっている。しかし、海軍は既に湾内に閉じ込められており、敵艦隊を突破して脱出することが目的だったと考えれば、クレオパトラやアントニウスの行動は合理的なものだったと言うこともできる。資料1が書かれたのは1世紀末から2世紀前半のことであり、アクティウムの海戦に勝利した側によって戦後に作られた敵方に対する否定的なイメージや、a女性が政治に関わることへの反感を反映したものと考えられる。
こうしたクレオパトラとアントニウスのイメージは、後代にも強く影響した。『ハムレット』などの作品で知られる、16世紀末から17世紀初頭のイングランドで活躍した劇作家( ア )は、資料1の記述などを利用して『アントニーとクレオパトラ』という作品を著している。

下線部aについて述べた文あ・いの正誤の組合せとして正しいものを、後の選択肢のうちから一つ選べ。

あ  則天武后(武則天)は、国号を周と改め、九品中正(九品官人法)によって官僚を登用した。
い  マリア=テレジアは、シュレジエンをプロイセンに奪われた後、長年対立関係にあったフランスと同盟を結んだ。
  • あ ― 正  い ― 正
  • あ ― 正  い ― 誤
  • あ ― 誤  い ― 正
  • あ ― 誤  い ― 誤

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