大学入学共通テスト(地理歴史) 過去問
令和7年度(2025年度)本試験
問31 (歴史総合,世界史探究(第5問) 問4)

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問題

大学入学共通テスト(地理歴史)試験 令和7年度(2025年度)本試験 問31(歴史総合,世界史探究(第5問) 問4) (訂正依頼・報告はこちら)

世界史探究の授業で、「 a 」という主題について班別学習をした。それぞれの班の活動に関連した次の問いに答えよ。(資料には、省略したり、改めたりしたところがある。)

水谷さんの班は、第一次世界大戦中のドイツにおける食料価格に関する表2を見つけ、さらに調査して、戦時下のドイツ社会についてメモ2にまとめた。表2及びメモ2に関して述べた文あ~えについて、正しいものの組合せを、後の選択肢のうちから一つ選べ。

メモ2
・軍需品の生産が優先され、軍隊や軍需産業への動員により農村の労働力が減少し、さらにイギリスの海上封鎖によって、ドイツ社会は深刻な食料不足に陥った。この過程で、1915年に配給制が導入された。
・配給制の下では、食料の価格や供給量は、政府が統制した。人々は、配給された切符の分だけ、政府が決めた価格で、食料を購入できた。しかし、切符で購入できる量には限界があり、不足分の購入は、闇市に頼っていた。
・食料不足や配給制への不満は、労働者や兵士の間に、厭戦(えんせん)や反戦の気運を高め、ドイツ革命の一因となった。

あ  配給制の導入は、総力戦体制構築の一環であった。
い  ドイツ革命の結果、立憲君主制が実現した。
う  表2の(a)と(b)とを比べると、牛肉よりもライ麦粉の方が、値上がり率が大きい。
え  メモ2からは、配給制によって、食料を無料で入手できたことが分かる。
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この過去問の解説 (1件)

01

配給制は戦争を続けるための体制づくりの一部であり、表2の数値からはライ麦粉のほうが牛肉より値上がり率が大きいと読み取れます。

 

各文

あ:配給制の導入は、総力戦体制構築の一環であった。

メモ2には、食料不足が深刻になった中で1915年に配給制が導入され、価格や供給量を政府が統制したとあります。
戦争を続けるために国内の物資を国家がまとめて管理するのは、まさに総力戦体制の動きです。

 

い:ドイツ革命の結果、立憲君主制が実現した。

ドイツ革命(1918年)では皇帝が退位し、ドイツは君主制ではなく共和政(ヴァイマル共和国)へ移りました。
そのため、「革命の結果、立憲君主制が実現した」は流れが合いません。

 

う:表2の(a)と(b)とを比べると、牛肉よりもライ麦粉の方が、値上がり率が大きい。

表2では、例として
・ライ麦粉:0.15→1.85
・牛肉:1.0→2.80
となっています。
値上がりの「倍率」で見ると、
・ライ麦粉:1.85 ÷ 0.15 ≒ 約12倍
・牛肉:2.80 ÷ 1.0 = 2.8倍
なので、ライ麦粉のほうが値上がり率が大きいと判断できます。

 

え:メモ2からは、配給制によって、食料を無料で入手できたことが分かる。

メモ2には「政府が決めた価格で、食料を購入できた」とあり、無料とは書かれていません。
配給制は「買える量を切符で制限し、価格も統制する」仕組みなので、「無料で入手」は読み取りとして無理があります。

選択肢1. あ・う

正解です。

まとめ

この問題は、

①配給制が戦時の国家統制であること

②表の数字は「差」ではなく倍率(どれだけ何倍になったか)で比べること

の2点がポイントです。
ドイツ革命は君主制を残したのではなく、共和政へ移行した点もセットで押さえると迷いにくくなります。

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