大学入学共通テスト(地理歴史) 過去問
令和7年度(2025年度)本試験
問41 (歴史総合,日本史探究(第2問) 問1)
問題文
ケイ:図書館やインターネットで調査していたら、資料1を見つけたよ。工藤平助が作成した意見書の一部だ。意見書全体では、長崎貿易の輸出入の制限を訴えているけど、資料1では輸入砂糖が問題になっているみたいだよ。
マナ:この意見書を受け取った人物は、工藤平助の別の献策を取り入れ、蝦夷地の開発やロシアとの交易を計画した人物だね。資料1を読むと、輸入された砂糖がどのように消費されていたかが分かるね。
ケイ:輸入される砂糖がある一方で、国内での砂糖生産もこの意見書が書かれた18世紀後半頃から普及していくんだって。
マナ:江戸時代には、いろいろな和菓子が生み出され、和食の調味料にも砂糖が広く使われるようになったようだね。洋菓子は明治時代以降に広まるのかな?
ケイ:a食生活の変化とともに、大正時代頃に特に洋菓子の普及が進んだみたいだよ。
資料1
下賤の者が、異国の物を味噌(みそ)や塩と同様に、日用の慰みの食物とすることは甚だあってはならないことである。(中略)輸入される砂糖の内、氷砂糖と(注1)大白(たいはく)砂糖は貴人方の御菓子料になる。(注2)中白(ちゅうじろ)砂糖の一年間の総輸入量二百五十万斤の内、百五十万斤は江戸で消費され、残る百万斤は日本国中での入用と見える。(中略)江戸での中白砂糖の消費量百五十万斤の内、四〜五百斤は菓子屋の製造用で、あとは残らず下賤の者の食料などになる。
(「報国以言」)
(注1)大白砂糖:精製した純白の砂糖。
(注2)中白砂糖:大白砂糖よりも精製が粗く、赤色の残る砂糖。
資料1に関して述べた文あ~えについて、正しいものの組合せを、後の選択肢のうちから一つ選べ。
あ 資料1の意見書を受け取った人物は、商人の資金を用いた干拓工事を試みた。
い 資料1の意見書を受け取った人物は、商人や職人の同業者組織を解散させ、幕府の財政収入の増加を目指した。
う 資料1の著者は、輸入された中白砂糖のほとんどが、江戸の菓子屋で原料として消費されていると主張している。
え 資料1の著者は、民衆が貴重な輸入品を大量消費することを問題視している。
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問題
大学入学共通テスト(地理歴史)試験 令和7年度(2025年度)本試験 問41(歴史総合,日本史探究(第2問) 問1) (訂正依頼・報告はこちら)
ケイ:図書館やインターネットで調査していたら、資料1を見つけたよ。工藤平助が作成した意見書の一部だ。意見書全体では、長崎貿易の輸出入の制限を訴えているけど、資料1では輸入砂糖が問題になっているみたいだよ。
マナ:この意見書を受け取った人物は、工藤平助の別の献策を取り入れ、蝦夷地の開発やロシアとの交易を計画した人物だね。資料1を読むと、輸入された砂糖がどのように消費されていたかが分かるね。
ケイ:輸入される砂糖がある一方で、国内での砂糖生産もこの意見書が書かれた18世紀後半頃から普及していくんだって。
マナ:江戸時代には、いろいろな和菓子が生み出され、和食の調味料にも砂糖が広く使われるようになったようだね。洋菓子は明治時代以降に広まるのかな?
ケイ:a食生活の変化とともに、大正時代頃に特に洋菓子の普及が進んだみたいだよ。
資料1
下賤の者が、異国の物を味噌(みそ)や塩と同様に、日用の慰みの食物とすることは甚だあってはならないことである。(中略)輸入される砂糖の内、氷砂糖と(注1)大白(たいはく)砂糖は貴人方の御菓子料になる。(注2)中白(ちゅうじろ)砂糖の一年間の総輸入量二百五十万斤の内、百五十万斤は江戸で消費され、残る百万斤は日本国中での入用と見える。(中略)江戸での中白砂糖の消費量百五十万斤の内、四〜五百斤は菓子屋の製造用で、あとは残らず下賤の者の食料などになる。
(「報国以言」)
(注1)大白砂糖:精製した純白の砂糖。
(注2)中白砂糖:大白砂糖よりも精製が粗く、赤色の残る砂糖。
資料1に関して述べた文あ~えについて、正しいものの組合せを、後の選択肢のうちから一つ選べ。
あ 資料1の意見書を受け取った人物は、商人の資金を用いた干拓工事を試みた。
い 資料1の意見書を受け取った人物は、商人や職人の同業者組織を解散させ、幕府の財政収入の増加を目指した。
う 資料1の著者は、輸入された中白砂糖のほとんどが、江戸の菓子屋で原料として消費されていると主張している。
え 資料1の著者は、民衆が貴重な輸入品を大量消費することを問題視している。
- あ・う
- あ・え
- い・う
- い・え
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この過去問の解説 (1件)
01
資料1は工藤平助の意見書で、受け取った人物は蝦夷地開発やロシアとの交易を計画した田沼意次に結びつきます。
田沼の政策と合う内容があです。
また資料1本文では、輸入砂糖が民衆にも広く消費されていることを問題にしているのでえが合います。
一方、本文の数字は菓子屋が使う量はごく一部だと書いているためうは合いません。
正解です。
この問題は、次の2点で判断すると整理しやすいです。
・受け取った人物の特定:
蝦夷地開発やロシア交易を計画した人物は田沼意次につながりやすいです。
田沼の政策は、商業や商人の力を使って幕府の運営を立て直そうとする方向でした。
・本文の読み取り:
中白砂糖は「江戸で150万斤消費、そのうち菓子屋は4〜500斤」とあり、菓子屋が大部分を使うとは読めません。
むしろ、民衆が日常的に消費していることを筆者が問題にしています。
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