大学入学共通テスト(地理歴史) 過去問
令和7年度(2025年度)本試験
問45 (歴史総合,日本史探究(第2問) 問5)

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問題

大学入学共通テスト(地理歴史)試験 令和7年度(2025年度)本試験 問45(歴史総合,日本史探究(第2問) 問5) (訂正依頼・報告はこちら)

ケイさんとマナさんは、日本史探究の授業で、菓子に着目して探究活動を行うことにした。次の会話を読み、後の問いに答えよ。(資料には、省略したり、改めたりしたところがある。)

マナ:ところで、私たちは菓子と言えばスイーツをイメージするけど、調べてみると「菓子」という言葉は古代では果物を指しているね。砂糖は、奈良時代には中国から伝わっていたけど、甘味料ではなく薬として扱われていたんだって。
ケイ:古代に幅広く用いられた甘味料は、ツタの樹液を加工した甘葛(あまずら)というもので、それで甘味をつけた芋粥(いもがゆ)といったスイーツもあるね。
マナ:芋粥を満足するまで食べてみたかった五位の侍が登場する平安時代の話が有名だね。b平安時代の貴族は、どんなスイーツを食べていたのかな。歴史のロマンだなあ。
ケイ:この甘葛が甘味料に使われていたのは室町時代までだって。砂糖はいつから菓子に使われるのだろう?
マナ:中世の禅宗寺院では、砂糖饅頭(まんじゅう)や砂糖羊羹(ようかん)が間食として食べられ始めていたよ。その砂糖は中国から輸入されたものだったらしい。c中世の禅宗寺院で砂糖を用いた菓子が普及し始めた背景にはどんなことがあったのだろう?
ケイ:菓子の普及について、いろいろ調べないといけないね。

二人は、日本における砂糖の普及について学んだことを整理し、さらに調べることにした。砂糖の普及に関連する事柄として最も適当なものを、次の選択肢のうちから一つ選べ。
  • 砂糖は、奈良時代に中国からもたらされたという記録があるが、古代から中世にかけて、砂糖は甘葛と呼ばれ、甘味料として用いられていた。
  • 室町時代には、砂糖を用いたカステラと呼ばれる中国の菓子が普及するようになった。
  • 江戸時代には、砂糖が輸入される一方で、その国産化も進められており、国内で砂糖は様々な用途に用いられた。
  • 第二次世界大戦中に、切符制が導入されたことで、砂糖の消費量は増加した。

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この過去問の解説 (2件)

01

砂糖の普及の流れをつかむコツは、次のように整理することです。

 

・古代〜中世の甘味の中心は、砂糖よりも甘葛などの別の甘味料が目立ちます。

・中世の禅宗寺院などでは、輸入品としての砂糖が菓子に使われる場面が出てきます。

・そして江戸時代になると、砂糖は輸入+国産化の両方が進み、菓子と料理の両方で使われやすくなります。

選択肢1. 砂糖は、奈良時代に中国からもたらされたという記録があるが、古代から中世にかけて、砂糖は甘葛と呼ばれ、甘味料として用いられていた。

前半の「奈良時代に中国から砂糖が伝わった記録がある」は押さえ方として近いですが、後半が合いません。
甘葛(あまずら)は、砂糖の別名ではなく、ツタの樹液などから作った甘味料です。

つまり、古代〜中世に広く使われた甘味は「甘葛」であって、「砂糖が甘葛と呼ばれていた」という説明にはなりません。

選択肢2. 室町時代には、砂糖を用いたカステラと呼ばれる中国の菓子が普及するようになった。

カステラは、のちに日本に伝わった南蛮菓子(ヨーロッパ由来)として知られ、時期も室町時代より後のイメージが強いです。

さらに「中国の菓子」という説明もずれています。

選択肢3. 江戸時代には、砂糖が輸入される一方で、その国産化も進められており、国内で砂糖は様々な用途に用いられた。

正解です。

江戸時代は砂糖が輸入されるだけでなく、国内でも生産(国産化)が進みました。

その結果、砂糖は和菓子の材料としてだけでなく、料理の調味料などにも広く使われるようになっていきます。

選択肢4. 第二次世界大戦中に、切符制が導入されたことで、砂糖の消費量は増加した。

切符制(配給)は、品物が不足したときに配るための仕組みです。

基本的に「自由に買える量が減る」方向になるため、砂糖の消費量が増えるとは考えにくいです。

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02

会話を読み問題を答えていく、国語に近い問題です。正解は直ぐに導き出せますが、残りの選択肢は多少迷う可能性もあると思われます。

選択肢1. 砂糖は、奈良時代に中国からもたらされたという記録があるが、古代から中世にかけて、砂糖は甘葛と呼ばれ、甘味料として用いられていた。

問題文中の、「砂糖は、奈良時代には中国から伝わっていたけど、甘味料ではなく薬として扱われていたんだって。」から「砂糖は甘葛と呼ばれ、甘味料として用いられていた。」とあり、甘味料ではなく薬として扱われていたことから誤りということが推測できます。
 

選択肢2. 室町時代には、砂糖を用いたカステラと呼ばれる中国の菓子が普及するようになった。

カステラが伝来したのは室町時代ですが、普及したのは江戸時代です。

選択肢3. 江戸時代には、砂糖が輸入される一方で、その国産化も進められており、国内で砂糖は様々な用途に用いられた。

問題文全般に砂糖が様々な用途に用いられていたことが探究活動されており、これが正しいです。

選択肢4. 第二次世界大戦中に、切符制が導入されたことで、砂糖の消費量は増加した。

切符制が導入されたことにより、砂糖の量が増加したとあり、問題文の文章が矛盾していると読み取れます。また第二次世界大戦中の、「贅沢は敵だ」といったスローガンなどを思い出してもらえば誤りではないかと考えられます。
 

まとめ

正解肢が直ぐに分かるので、他の選択肢はあまり考えないで次の問題に行くのも良いと思います。
 

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