大学入学共通テスト(地理歴史) 過去問
令和7年度(2025年度)本試験
問51 (歴史総合,日本史探究(第4問) 問1)

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問題

大学入学共通テスト(地理歴史)試験 令和7年度(2025年度)本試験 問51(歴史総合,日本史探究(第4問) 問1) (訂正依頼・報告はこちら)

陽菜さんと翔太さんは、鎌倉時代の御家人と戦国大名に着目し、中世の武士について探究することにした。次の会話を読み、後の問いに答えよ。(資料には、省略したり、改めたりしたところがある。)

陽菜:a鎌倉時代の御家人のなかでも常陸国の笠間時朝(かさまときとも)は様々な資料を残しているよ。地元の寺院や京都の蓮華王院に仏像を安置したり、鹿島神宮(かしまじんぐう)に経典を奉納したりもしているね(資料1)。

資料1
笠間時朝が鹿島神宮に奉納した経典の書き込み
唐本一切経(とうほんいっさいきょう)のうちの一巻を奉納する。建長7(1255)年11月9日、鹿島社で奉納の儀式を行った。
常陸国笠間の前長門守・従五位上藤原朝臣時朝
(思渓版『大智度論 巻第五十五』)

陽菜:「唐本」は中国で印刷されたものという意味で、この経典が印刷された時期は12世紀以降なんだって。
翔太:時朝は、後嵯峨上皇の勅撰和歌集に和歌を採られたことでも知られているんだね。他にも、戦う武士としての本質も考えないとね。
陽菜:bモンゴル(蒙古)襲来を手がかりにしようか。
翔太:『蒙古襲来絵詞』(図省略)や、1324年に鎌倉幕府が九州の荘園の領家と地頭との裁判に対して下した判決書(資料2)を素材に考えてみよう。

資料2
一、下地中分は、伊与倉(いよくら)川を以て両方の境となし、互いに一円に(注1)進止せしむべき事。
一、異国警固ならびに(注2)石築地用途の事、警固役は先例に任せて両方の(注3)沙汰たるべし。石築地用途は両方寄り合い、等分の沙汰をいたすべし。
(「島津家文書」)
(注1)一円に進止:他社の干渉を排して全面的に支配すること。
(注2)石築地用途:防塁を建設する費用。
(注3)沙汰:ここでは、負担すること。

下線部aについて述べた文として適当でないものを、次の選択肢のうちから一つ選べ。
  • 唐物と呼ばれた中国からの輸入品を入手できる御家人もいた。
  • 評定衆や引付衆として、幕府の政治や裁判に参加する御家人もいた。
  • 幕府の出した半済令によって、荘園の支配を拡大する御家人もいた。
  • 京都との文化的なつながりをもち、和歌をたしなむ御家人もいた。

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