大学入学共通テスト(地理歴史) 過去問
令和7年度(2025年度)追・再試験
問55 (歴史総合,日本史探究(第4問) 問5)
問題文
セナさんたちは、さらに資料3を準備し、話し合った。
資料3 1536年の延暦寺の集会に関する資料
近来(ちかごろ)、或(ある)いは弥陀一向の衆、或いは法華一向の輩(ともがら)、僧俗一致して、国を濫(みだ)し、人を悩ます。殊に今般の日蓮党類の働き、悪逆なること頗(すこぶ)る前徒を超ゆ(注1)。(中略)仍(よつ)て刑罰(注2)を加えんが為、頻(しき)りに発向(注3)を企つる所なり。
(「田中穣氏旧蔵典籍古文書」)
(注1)悪逆なること頗る前徒を超ゆ:従来の徒党と比べて非常に悪逆である。
(注2)刑罰:ここでは、延暦寺の主導による武力制裁を指す。
(注3)発向:出動すること。
ユウ:「弥陀一向の衆」と「法華一向の輩」と呼ばれる人々が議論の中心になっているみたいだけど、「一向」というのはどういう意味なの?
セナ:国語辞典には、「ひたすら「」一途に」といった意味が載っているね。「弥陀」は阿弥陀如来、「法華」は法華経を省略した表現だよ。
ユウ:仏教の中には様々な宗派があって、どれか一つの宗派の教えを強く信じる人々もいたってことだね。
セナさんたちは、主題をさらに深く理解するために、前後の時代を通観しながら考察した。仏教と国家・社会との関係について述べた文として適当でないものを、次のうちから一つ選べ。
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問題
大学入学共通テスト(地理歴史)試験 令和7年度(2025年度)追・再試験 問55(歴史総合,日本史探究(第4問) 問5) (訂正依頼・報告はこちら)
セナさんたちは、さらに資料3を準備し、話し合った。
資料3 1536年の延暦寺の集会に関する資料
近来(ちかごろ)、或(ある)いは弥陀一向の衆、或いは法華一向の輩(ともがら)、僧俗一致して、国を濫(みだ)し、人を悩ます。殊に今般の日蓮党類の働き、悪逆なること頗(すこぶ)る前徒を超ゆ(注1)。(中略)仍(よつ)て刑罰(注2)を加えんが為、頻(しき)りに発向(注3)を企つる所なり。
(「田中穣氏旧蔵典籍古文書」)
(注1)悪逆なること頗る前徒を超ゆ:従来の徒党と比べて非常に悪逆である。
(注2)刑罰:ここでは、延暦寺の主導による武力制裁を指す。
(注3)発向:出動すること。
ユウ:「弥陀一向の衆」と「法華一向の輩」と呼ばれる人々が議論の中心になっているみたいだけど、「一向」というのはどういう意味なの?
セナ:国語辞典には、「ひたすら「」一途に」といった意味が載っているね。「弥陀」は阿弥陀如来、「法華」は法華経を省略した表現だよ。
ユウ:仏教の中には様々な宗派があって、どれか一つの宗派の教えを強く信じる人々もいたってことだね。
セナさんたちは、主題をさらに深く理解するために、前後の時代を通観しながら考察した。仏教と国家・社会との関係について述べた文として適当でないものを、次のうちから一つ選べ。
- 古代から続く諸宗派は、朝廷や幕府の保護を受けて、国家の鎮護を祈願した。
- 中世に興隆した諸宗派は、広く社会に向けて布教し、武士や民衆からの信仰を集めた。
- 中世において新旧の諸宗派は、教義の違いを乗り越えて融合し、朝廷のもとで国家の安寧を祈る体制を築いた。
- 独自の武力を有した中世の宗派は、近世には武家政権の統制下に置かれた。
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