大学入学共通テスト(地理歴史) 過去問
令和7年度(2025年度)追・再試験
問62 (歴史総合,日本史探究(第6問) 問2)

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問題

大学入学共通テスト(地理歴史)試験 令和7年度(2025年度)追・再試験 問62(歴史総合,日本史探究(第6問) 問2) (訂正依頼・報告はこちら)

アイさんとマリさんは、20世紀前半を生きた胡桃澤盛(くるみざわもり)の日記の読解に取り組んでいる。二人の会話を読み、後の問いに答えよ。(資料には、省略したり、改めたりしたところがある。)

アイ:胡桃澤盛は1905年、長野県下伊那郡河野村の農家に生まれたんだね。(a)倒閣を掲げたデモ行進に参加したことを示す記述があるけど、彼は当時18歳。今の私たちと同じ年頃だ。
マリ:学校教育がすでに浸透した時代・世代だけど、村には青年会という組織も存在し、年長者が年少者を教育する場となっていたようだね。
アイ:青年会は村政について議論する場でもあったよ。日記には、(b)普通選挙の初実施を前に、青年訓練所設置について話し合った青年会の様子が分かる記述もある。青年訓練所って何だろう?
マリ:義務教育を終えた16~20歳の男子が、「善良ナル公民タルノ教養」を身につけるための学科と軍事教練によって、心身ともに「健全ナル国民」となるよう求められたみたい。
アイ:1923年からの胡桃澤の日記が公刊されているけれど、実に多くの雑誌や本の名前が出てきて驚くよ。(c)1920年代の分を読み進めただけでも、様々な文化や娯楽が普及していることが分かるね。
マリ:日記には、(d)満洲移民に関わる記事も見られるね。村会議員から村長となった胡桃澤は、開拓民を送り出し悲惨な目に遭わせた責任を痛感したようだ。
アイ:私は、その後の農村が気になるな。特に、(e)日本が復興期から高度経済成長期を迎えて、農業を担う人たちがどのように変わるのかを調べてみるよ。

資料1は、胡桃澤盛の日記に書かれた下線部(b)の内容である。会話文も参考にしながら、資料1に関して述べた文あ・いについて、その正誤の組合せとして正しいものを、後の選択肢のうちから一つ選べ。

資料1
本村(注1)に設置さるべき青年訓練所に付き、委員長(注2)が訓練所規約草案を朗読後、各自意見の発表をなす。設置を喜び入所を可とする者二名。他は一般無産大衆のためその設置を可とせず、村会が既に設置を議決したるもなお入所を停止せんとする者。青年会も面白いぞ。
(『胡桃澤盛日記』1926年6月25日)
(注1)本村:長野県下伊那郡河野村。
(注2)委員長:河野村青年会の委員長。

あ  青年訓練所入所対象者としては、当時の衆議院議員選挙の選挙権を得る年齢未満の者が想定されていた。
い  青年会では、村会が議決した青年訓練所設置の決議と異なる意見が出された。
  • あ ― 正  い ― 正
  • あ ― 正  い ― 誤
  • あ ― 誤  い ― 正
  • あ ― 誤  い ― 誤

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