共通テスト(地理歴史) 過去問
令和8年度(2026年度)本試験
問11 (歴史総合,世界史探究(第2問) 問3)

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問題

共通テスト(地理歴史)試験 令和8年度(2026年度)本試験 問11(歴史総合,世界史探究(第2問) 問3) (訂正依頼・報告はこちら)

世界史探究の授業で、世界史上における様々な法のあり方とその運用をテーマに、生徒たちが班別学習を行った。次の文章を読み、後の問いに答えよ。(資料には、省略したり、改めたりしたところがある。)

2班では、中世ヨーロッパにおける慣習法についての発表を準備している。

小澤:中世ヨーロッパの農村社会についてもっと詳しく知るために、13世紀のフランス北部ボヴェジ(ボーヴェ)地方でまとめられた『ボヴェジの慣習法』(資料3・4)を持ってきたよ。

資料3
3月に麦を播種(はしゅ)すべき土地は、播種のために犂耕(りこう)された後、禁区となる。また、牧草地は、3月半ばから草が刈り取られる時期まで、囲い地は、全季節にわたり、森も全季節にわたって、禁区となる。牧草地では、どの季節においても、豚は許されない。なぜなら豚は、土を掘り返すことで牧草地を悪化させるからである。

資料4
ボヴェジでは、農奴は他の地方に比べて丁重に扱われてきた。彼らは自らの領主に対して、慣習で定められた貢納の義務を果たす限りにおいて、その領主の裁判権の及ばない所へと奉仕しに行くことができ、また移り住むことができるのである。

永井:資料3では、土地の利用方法について、具体的な規則が定められているね。
中島:そう言えば11世紀頃から農村では、( イ )と授業で習ったよ。
小澤:a その時期から新しい農具が普及し、耕地利用の仕方が変わっていったことが、農村社会の変化を促したんだよね。
中島:資料4では、授業で学んだ荘園における農奴の立場とは、異なる立場が見て取れるよ。
永井:慣習法を見ることで、中世の農村社会の具体的な状況が分かって興味深いね。

上記の文章を参考にしつつ、会話文中の空欄( イ )に入る文あ・いと、下線部aの状況の根拠となるものが表現されている図X・Yとについて、最も適当なものの組合せを、後の選択肢のうちから一つ選べ。

( イ )に入る文
あ  耕作地や牧草地が共同で利用されていた
い  大地主が村の共有地を手に入れ、大農場にしていた
問題文の画像
  • あ — X
  • あ — Y
  • い — X
  • い — Y

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この過去問の解説 (2件)

01

中世ヨーロッパの農村では、村人が耕地や牧草地を共同で利用することが多く、土地の利用方法について村の慣習に基づく細かな決まりがありました。

選択肢1. あ — X

正解です。

 

資料3では、麦をまく土地や牧草地などについて、「いつからいつまで利用してはいけないか」が細かく決められています。

これは土地を一人ひとりが完全に自由に使っていたのではなく、村の決まりに従いながら耕地や牧草地を共同で利用していたことを示しています。

また図Xには、家畜に引かせる車輪付きの犂が描かれています。

中世ヨーロッパでは、重い土を深く耕すことができる重量有輪犂などの新しい農具が普及し、農業生産の向上につながりました。

 

「い」の村の共有地を囲い込み、大地主が大規模な農業を進める動きは、特に後の時代のイギリスで進んだ囲い込み(エンクロージャー)と関係します。

図Yに描かれているのは、人々が畑で穀物などを拾い集めている様子です。

農村での作業の様子は分かりますが、11世紀ごろに普及した新しい農具を確認することはできません。

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02

イ には あ  耕作地や牧草地が共同で利用されていた が当てはまります。

中世ヨーロッパでは、開放耕地制や三圃制などが導入されていました。

 

い  大地主が村の共有地を手に入れ、大農場にしていた は、15世紀末からイギリスで起こった囲い込み運動に関する記述です。

 

写真は X に相当します。

X には、鉄製犂を引く牛の姿が描かれています。土地を3つに分けて耕作する三圃制も、確認することができます。

 

Y は、1857年にミレーが描いた「落穂拾い」です。

 

よって、正解は あ — X になります。

選択肢1. あ — X

正しい選択肢です。

選択肢2. あ — Y

誤った選択肢です。

選択肢3. い — X

誤った選択肢です。

選択肢4. い — Y

誤った選択肢です。

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