共通テスト(地理歴史) 過去問
令和8年度(2026年度)追・再試験
問46 (歴史総合,日本史探究(第3問) 問1)

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問題

共通テスト(地理歴史)試験 令和8年度(2026年度)追・再試験 問46(歴史総合,日本史探究(第3問) 問1) (訂正依頼・報告はこちら)

カズミさんは、古代に漆が税として納められていたことに興味を持ち、漆を材料として古代における国家の支配や税制について考えることにした。後の問いに答えよ。(資料には、省略したり、改めたりしたところがある。)

カズミさんは、漆が登場する資料として養老令(資料1・2)を見つけた。資料1・2に関して述べた文として最も適当なものを、後の選択肢のうちから一つ選べ。

資料1
桑と漆は、上の戸(注)には桑三百根、漆は百根以上、中の戸には桑二百根、漆は七十根以上、下の戸には桑百根、漆は四十根以上を植えさせよ。
(注)上の戸:戸の等級の一つ。中の戸・下の戸も同様に戸の等級を示す。

資料2
調は絹、絁(あしぎぬ)、糸、綿、布、並びにその土地の特産物を納めよ。(中略)
調の副物(そわつもの)(注1)は、正丁一人あたり(中略)漆三勺(しゃく)(注2)(中略)を納めよ。
(注1)調の副物(そわつもの):調に付随して課された税目。
(注2)勺(しゃく):容積の単位。
  • 資料1は、戸の等級ごとに貢納する桑や漆の量を定めた条文である。
  • 資料1は、資料2に見られる調や調の副物の一部を貢納するために必要な樹木の栽培を課した条文である。
  • 資料2の規定に基づいて貢納された漆は、雑徭によって都まで運ばれた。
  • 資料2の規定に基づいて貢納された漆は、地方の財源として、諸国で管理・貯蔵された。

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この過去問の解説 (3件)

01

養老令に関する問題です。

選択肢1. 資料1は、戸の等級ごとに貢納する桑や漆の量を定めた条文である。

誤った記述です。

資料1の最後には、「植えさせよ」とあります。桑や漆を貢納する量を定めた条文ではありません。

選択肢2. 資料1は、資料2に見られる調や調の副物の一部を貢納するために必要な樹木の栽培を課した条文である。

正しい記述です。

資料2で「調の副物は、正丁一人あたり漆三勺を納めよ」とあります。このことから、資料1は調や調の副物を貢納するために必要な樹木の栽培を課した条文であるといえます。

選択肢3. 資料2の規定に基づいて貢納された漆は、雑徭によって都まで運ばれた。

誤った記述です。

雑徭は、農民や庶民が地方で治水などを行う労役です。調などを都まで運ぶことは運脚と呼ばれました。

選択肢4. 資料2の規定に基づいて貢納された漆は、地方の財源として、諸国で管理・貯蔵された。

誤った記述です。

調の副物は、超とともに都へ納められたため、地方の財源となったわけではありません。

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02

養老令(資料1・2)からの出題です。

選択肢1. 資料1は、戸の等級ごとに貢納する桑や漆の量を定めた条文である。

資料1は、戸の等級ごとに植える桑や漆の量を定めた条文です。

この選択肢は誤りです。

選択肢2. 資料1は、資料2に見られる調や調の副物の一部を貢納するために必要な樹木の栽培を課した条文である。

正しい選択肢です。

調には、絹が含まれています。絹糸を生産する蚕を育てるために、桑が必要になります。

資料2によると、調の副物は漆です。

 

 

選択肢3. 資料2の規定に基づいて貢納された漆は、雑徭によって都まで運ばれた。

雑徭とは、地方での労役のことです。

調などの税を都まで運ぶことは、運脚と呼ばれています。

この選択肢は誤りです。

 

選択肢4. 資料2の規定に基づいて貢納された漆は、地方の財源として、諸国で管理・貯蔵された。

調の副物は、調と同様に都に納められていました。

この選択肢は誤りです。

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03

資料1では、戸の等級に応じて桑や漆の木を一定数以上植えるよう命じています。

一方、資料2では、漆を調の副物として税に納めることが定められています。

つまり、資料1は桑や漆そのものを一定量納めさせる規定ではなく、税として必要になる産物を確保するために、その原料となる樹木の栽培を求めた規定と考えられます。

選択肢1. 資料1は、戸の等級ごとに貢納する桑や漆の量を定めた条文である。

資料1が定めているのは、税として納める桑や漆の量ではありません。

「桑三百根」「漆百根以上」などとあるように、戸の等級に応じて植える樹木の本数を定めています。

そのため、桑や漆をそのまま何本納めるかを定めた規定ではありません。

選択肢2. 資料1は、資料2に見られる調や調の副物の一部を貢納するために必要な樹木の栽培を課した条文である。

正解です。

 

資料2では、調として絹・糸・布などを納め、さらに調の副物として漆を納めることが定められています。

桑は蚕を育てて絹を生産するために必要であり、漆の木からは漆を採ることができます。

そのため資料1は、調や調の副物として納める産物を安定して確保するため、桑や漆の栽培を求めたものと考えられます。

選択肢3. 資料2の規定に基づいて貢納された漆は、雑徭によって都まで運ばれた。

雑徭は、農民が地方で道路の整備などの労働を負担する制度です。

一方、調などの税を都まで運ぶ負担は、一般に運脚と呼ばれます。

そのため、漆を都まで運ぶことを雑徭とする説明は合いません。

選択肢4. 資料2の規定に基づいて貢納された漆は、地方の財源として、諸国で管理・貯蔵された。

調や調の副物は、基本的に中央政府へ納める税です。

地方で集めてそのまま諸国の財源として管理することを目的としたものではありません。

地方の財源として蓄えられたものとしては、田租などをもとにした正税があります。

資料2の漆は、それとは性格が異なります。

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