大学入学共通テスト(地理歴史) 過去問
令和7年度(2025年度)追・再試験
問64 (歴史総合,日本史探究(第6問) 問4)
問題文
アイ:胡桃澤盛は1905年、長野県下伊那郡河野村の農家に生まれたんだね。(a)倒閣を掲げたデモ行進に参加したことを示す記述があるけど、彼は当時18歳。今の私たちと同じ年頃だ。
マリ:学校教育がすでに浸透した時代・世代だけど、村には青年会という組織も存在し、年長者が年少者を教育する場となっていたようだね。
アイ:青年会は村政について議論する場でもあったよ。日記には、(b)普通選挙の初実施を前に、青年訓練所設置について話し合った青年会の様子が分かる記述もある。青年訓練所って何だろう?
マリ:義務教育を終えた16~20歳の男子が、「善良ナル公民タルノ教養」を身につけるための学科と軍事教練によって、心身ともに「健全ナル国民」となるよう求められたみたい。
アイ:1923年からの胡桃澤の日記が公刊されているけれど、実に多くの雑誌や本の名前が出てきて驚くよ。(c)1920年代の分を読み進めただけでも、様々な文化や娯楽が普及していることが分かるね。
マリ:日記には、(d)満洲移民に関わる記事も見られるね。村会議員から村長となった胡桃澤は、開拓民を送り出し悲惨な目に遭わせた責任を痛感したようだ。
アイ:私は、その後の農村が気になるな。特に、(e)日本が復興期から高度経済成長期を迎えて、農業を担う人たちがどのように変わるのかを調べてみるよ。
下線部(d)に関わる政策とその後を知るために、マリさんは資料2~4を収集した。資料2~4が発行・発令・作成された時期について、古いものから年代順に正しく配列したものを、後の選択肢のうちから一つ選べ。
資料2
中国残留孤児の「招待訪日」が今年もあった。遼寧、黒竜江両省の在住者六十人が、空路来日した。東京での対面で、数組が肉親であることを確認し合った。
(『読売新聞』)
資料3
農村における経済的疲弊の原因は、国内外の大不況に加え、農村経済の経営の根本に求められる。(中略)農山漁村における産業と経済の計画的組織的刷新を企図しなくてはならない。政府が今回新たに農林省に経済更生部を設置し、経済更生計画に関する諸般の方策を実施しようとする趣旨もここにある。(中略)地方当局は、中心人物にふさわしい人を得て、堅実適切な計画を樹立実行させ(中略)農山漁村更生の目的の達成に遺憾なきよう、決意せよ。
(「庁府県宛 農林省訓令」)
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問題
大学入学共通テスト(地理歴史)試験 令和7年度(2025年度)追・再試験 問64(歴史総合,日本史探究(第6問) 問4) (訂正依頼・報告はこちら)
アイ:胡桃澤盛は1905年、長野県下伊那郡河野村の農家に生まれたんだね。(a)倒閣を掲げたデモ行進に参加したことを示す記述があるけど、彼は当時18歳。今の私たちと同じ年頃だ。
マリ:学校教育がすでに浸透した時代・世代だけど、村には青年会という組織も存在し、年長者が年少者を教育する場となっていたようだね。
アイ:青年会は村政について議論する場でもあったよ。日記には、(b)普通選挙の初実施を前に、青年訓練所設置について話し合った青年会の様子が分かる記述もある。青年訓練所って何だろう?
マリ:義務教育を終えた16~20歳の男子が、「善良ナル公民タルノ教養」を身につけるための学科と軍事教練によって、心身ともに「健全ナル国民」となるよう求められたみたい。
アイ:1923年からの胡桃澤の日記が公刊されているけれど、実に多くの雑誌や本の名前が出てきて驚くよ。(c)1920年代の分を読み進めただけでも、様々な文化や娯楽が普及していることが分かるね。
マリ:日記には、(d)満洲移民に関わる記事も見られるね。村会議員から村長となった胡桃澤は、開拓民を送り出し悲惨な目に遭わせた責任を痛感したようだ。
アイ:私は、その後の農村が気になるな。特に、(e)日本が復興期から高度経済成長期を迎えて、農業を担う人たちがどのように変わるのかを調べてみるよ。
下線部(d)に関わる政策とその後を知るために、マリさんは資料2~4を収集した。資料2~4が発行・発令・作成された時期について、古いものから年代順に正しく配列したものを、後の選択肢のうちから一つ選べ。
資料2
中国残留孤児の「招待訪日」が今年もあった。遼寧、黒竜江両省の在住者六十人が、空路来日した。東京での対面で、数組が肉親であることを確認し合った。
(『読売新聞』)
資料3
農村における経済的疲弊の原因は、国内外の大不況に加え、農村経済の経営の根本に求められる。(中略)農山漁村における産業と経済の計画的組織的刷新を企図しなくてはならない。政府が今回新たに農林省に経済更生部を設置し、経済更生計画に関する諸般の方策を実施しようとする趣旨もここにある。(中略)地方当局は、中心人物にふさわしい人を得て、堅実適切な計画を樹立実行させ(中略)農山漁村更生の目的の達成に遺憾なきよう、決意せよ。
(「庁府県宛 農林省訓令」)
- 資料2 ― 資料3 ― 資料4
- 資料2 ― 資料4 ― 資料3
- 資料3 ― 資料2 ― 資料4
- 資料3 ― 資料4 ― 資料2
- 資料4 ― 資料2 ― 資料3
- 資料4 ― 資料3 ― 資料2
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