共通テスト(地理歴史) 過去問
令和8年度(2026年度)本試験
問29 (歴史総合,世界史探究(第5問) 問2)

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問題

共通テスト(地理歴史)試験 令和8年度(2026年度)本試験 問29(歴史総合,世界史探究(第5問) 問2) (訂正依頼・報告はこちら)

世界史探究の授業で、「税制度と社会変容」というテーマについて、発表に向けた班別学習を行った。各班の活動に関連した次の問いに答えよ。(資料には、省略したり、改めたりしたところがある。)

2班は、オスマン帝国の税制に関する勅令の一部(資料1)を見つけて、話し合った。会話文中の空欄( ア )に入る語句と、( イ )に入る文との組合せとして正しいものを、後の選択肢のうちから一つ選べ。

資料1
徴税を請け負った者たちは、自分の請負期間は1年または2年であると言って、収穫物の全てを奪おうとする。このため、農民の多くは逃亡し、村々は荒廃し、税収も減少して、国庫に甚大な損害が生じている。

木田:オスマン帝国の税制は、17世紀になると( ア )から徴税請負制に変わりました。なぜでしょうか。
ギュル:戦争形態の変化や財政の悪化が、背景にあったと言われます。しかし、資料1からは、新たな問題が生じたことが分かりますね。
木田:つまり、( イ )ということでしょうか。
ギュル:そのとおりです。これに対して、帝国政府は請負期間を終身にしました。この結果、地方社会では、徴税請負を通して富を蓄え、それを利用して土地を集積した有力者が台頭することになります。
  • ア — 農地の徴税権を分与する制度
    イ — 短期間に利益を最大化しようとした結果、激しい収奪が行われた
  • ア — 農地の徴税権を分与する制度
    イ — 長期的に利益を確保しようとしたが、農民の理解を得られなかった
  • ア — 非ムスリムに人頭税を課す制度
    イ — 短期間に利益を最大化しようとした結果、激しい収奪が行われた
  • ア — 非ムスリムに人頭税を課す制度
    イ — 長期的に利益を確保しようとしたが、農民の理解を得られなかった

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この過去問の解説 (2件)

01

この問題では、オスマン帝国の税制が、

ティマール制→徴税請負制

へ変化したことを押さえることがポイントです。

選択肢1. ア — 農地の徴税権を分与する制度
イ — 短期間に利益を最大化しようとした結果、激しい収奪が行われた

正解です。

オスマン帝国では、スィパーヒーと呼ばれる騎兵などに、一定地域の徴税権を与えるティマール制が行われていました。

土地そのものを私有させるのではなく、その土地から税を徴収する権利を与える仕組みです。

 

徴税請負人の請負期間は「1年または2年」と短く、資料には「収穫物の全てを奪おうとする」とあります。

つまり、将来の農村経営を考えるよりも、短い期間で多くの収益を得ようとして、農民への激しい取り立てが行われたと読み取れます。

 

 

非ムスリムに課された人頭税はジズヤです。

しかし、会話で問題にしているのは、17世紀に徴税請負制へ移っていった前の制度です。

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02

ア には 農地の徴税権を分与する制度 が当てはまります。

17世紀以前は、軍事封土制(ティマール制)が採用されていました。騎士に土地と徴税権を与えて、代わりに軍役を義務づけていました。

 

非ムスリムに人頭税を課す制度はジズヤと呼ばれ、オスマン帝国では1855年まで継続されていました。

 

イ には 短期間に利益を最大化しようとした結果、激しい収奪が行われた が当てはまります。

「徴税を請け負った者たちは、自分の請負期間は1年または2年であると言って、収穫物の全てを奪おうとする。」と書かれています。

選択肢1. ア — 農地の徴税権を分与する制度
イ — 短期間に利益を最大化しようとした結果、激しい収奪が行われた

正しい選択肢です。

選択肢2. ア — 農地の徴税権を分与する制度
イ — 長期的に利益を確保しようとしたが、農民の理解を得られなかった

誤った選択肢です。

選択肢3. ア — 非ムスリムに人頭税を課す制度
イ — 短期間に利益を最大化しようとした結果、激しい収奪が行われた

誤った選択肢です。

選択肢4. ア — 非ムスリムに人頭税を課す制度
イ — 長期的に利益を確保しようとしたが、農民の理解を得られなかった

誤った選択肢です。

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