共通テスト(地理歴史) 過去問
令和8年度(2026年度)本試験
問51 (歴史総合,日本史探究(第3問) 問6)
問題文
先生:『伴大納言絵巻』の成立や内容についても、考える必要がありそうですね。この絵巻物の成立と同時期には『源氏物語絵巻』『信貴山縁起絵巻』などが作られています。これらの絵巻物は、絵とそれを説明する詞書が交互につながり、話が展開することが特徴ですね。資料1・2も用意したので、あわせて考えてみましょう。
マヤ:資料1中の「巨勢金岡」が気になります。巨勢金岡は、この絵巻物の題材となった事件が起こった時期に活躍した絵師のようですね。
ヒデ:私は資料2に興味があります。この資料に登場する「我れ」とは伴善男のことですよね。「信(まこと)の大臣」が失脚すれば、自分が大臣になれると考えていたのかな。
資料1 『看聞日記』1441年4月26日条
若狭国の松永荘にある新八幡宮に絵巻物があるという話を聞いた。(中略)伴大納言絵巻一巻は、巨勢金岡の作といわれている。
資料2 『伴大納言絵巻』の詞書
応天門を焼きて、信の大臣(注1)に負(お)おせて、かの大臣を罪せさせて(注2)、一の大納言(注3)なれば、我れ大臣にならんと構えける事の、却(かえ)りて罪せられけん、いかに悔しかりけん。
(注1)信の大臣:左大臣源信のこと。はじめ応天門放火の嫌疑をかけられる。
(注2)罪せさせて:ここでは罪に陥れるという意味。
(注3)一の大納言:大納言の筆頭。大臣の座に空席が生じた場合、大臣となる可能性が高い。
まとめとして、二人は文字資料と絵画資料を活用して歴史を考える作業を行った。作業を行うなかで持った疑問あ・いと、それぞれに対する考察W~Zとについて、組合せとして正しいものを、後の選択肢のうちから一つ選べ。
疑問
あ 『古事記』『日本書紀』が編纂された背景には何があるのだろうか。
い 絵画資料から庶民の日常生活を知ることはできるだろうか。
考察
W 『古事記』『日本書紀』が編纂された背景には、律令国家の確立に伴う国家意識の高まりがあった。
X 『古事記』『日本書紀』が編纂された背景には、天皇親政による律令体制の復興を目指す動きがあった。
Y 京都の市中と郊外の名所や風俗が描かれた屛風を調べることで、庶民の日常生活を知ることができる。
Z 人物を写実的に描いた似絵を調べることで、庶民の日常生活を知ることができる。
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問題
共通テスト(地理歴史)試験 令和8年度(2026年度)本試験 問51(歴史総合,日本史探究(第3問) 問6) (訂正依頼・報告はこちら)
先生:『伴大納言絵巻』の成立や内容についても、考える必要がありそうですね。この絵巻物の成立と同時期には『源氏物語絵巻』『信貴山縁起絵巻』などが作られています。これらの絵巻物は、絵とそれを説明する詞書が交互につながり、話が展開することが特徴ですね。資料1・2も用意したので、あわせて考えてみましょう。
マヤ:資料1中の「巨勢金岡」が気になります。巨勢金岡は、この絵巻物の題材となった事件が起こった時期に活躍した絵師のようですね。
ヒデ:私は資料2に興味があります。この資料に登場する「我れ」とは伴善男のことですよね。「信(まこと)の大臣」が失脚すれば、自分が大臣になれると考えていたのかな。
資料1 『看聞日記』1441年4月26日条
若狭国の松永荘にある新八幡宮に絵巻物があるという話を聞いた。(中略)伴大納言絵巻一巻は、巨勢金岡の作といわれている。
資料2 『伴大納言絵巻』の詞書
応天門を焼きて、信の大臣(注1)に負(お)おせて、かの大臣を罪せさせて(注2)、一の大納言(注3)なれば、我れ大臣にならんと構えける事の、却(かえ)りて罪せられけん、いかに悔しかりけん。
(注1)信の大臣:左大臣源信のこと。はじめ応天門放火の嫌疑をかけられる。
(注2)罪せさせて:ここでは罪に陥れるという意味。
(注3)一の大納言:大納言の筆頭。大臣の座に空席が生じた場合、大臣となる可能性が高い。
まとめとして、二人は文字資料と絵画資料を活用して歴史を考える作業を行った。作業を行うなかで持った疑問あ・いと、それぞれに対する考察W~Zとについて、組合せとして正しいものを、後の選択肢のうちから一つ選べ。
疑問
あ 『古事記』『日本書紀』が編纂された背景には何があるのだろうか。
い 絵画資料から庶民の日常生活を知ることはできるだろうか。
考察
W 『古事記』『日本書紀』が編纂された背景には、律令国家の確立に伴う国家意識の高まりがあった。
X 『古事記』『日本書紀』が編纂された背景には、天皇親政による律令体制の復興を目指す動きがあった。
Y 京都の市中と郊外の名所や風俗が描かれた屛風を調べることで、庶民の日常生活を知ることができる。
Z 人物を写実的に描いた似絵を調べることで、庶民の日常生活を知ることができる。
- あ — W い — Y
- あ — W い — Z
- あ — X い — Y
- あ — X い — Z
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この過去問の解説 (2件)
01
W 『古事記』『日本書紀』が編纂された背景には、律令国家の確立に伴う国家意識の高まりがあった。
正しい文章です。『古事記』は712年、『日本書紀』は720年に成立しました。701年の大宝律令制定によって、天皇を中心にした国家体制が確立していました。
X 『古事記』『日本書紀』が編纂された背景には、天皇親政による律令体制の復興を目指す動きがあった。
「律令体制の復興」の部分が誤っています。
Y 京都の市中と郊外の名所や風俗が描かれた屛風を調べることで、庶民の日常生活を知ることができる。
正しい文章です。洛中洛外図屏風に関する記述です。
Z 人物を写実的に描いた似絵を調べることで、庶民の日常生活を知ることができる。
似絵は、伝源頼朝像などの神護寺三像が有名です。庶民の日常生活を知ることにはつながりません。
よって、正解は あ — W い — Y になります。
正しい選択肢です。
誤った選択肢です。
誤った選択肢です。
誤った選択肢です。
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02
文字資料と絵画資料を活用して歴史を考える問題です。
あ-W
『古事記』や『日本書紀』が編纂されたのは律令国家の確立期である8世紀前半です。
天皇親政による律令体制の復興を目指す動きがあったのは10世紀前半のことです。
い-Y
京都の市中と郊外の名所や風俗が描かれた屛風として「洛中洛外図屏風」を挙げることができます。
似絵は一般的に庶民を描いたものではありませんでした。
以上のことから、組合せとして正しいのは「あ-W い-Y」となります。
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