共通テスト(地理歴史) 過去問
令和8年度(2026年度)本試験
問91 (地理総合,地理探究(第5問) 問6)
問題文
これからの日本の国土像を考察する上で、人口減少時代における都市の課題を理解する必要がある。次の図6は、地方圏に位置する、ある都市の市街地における1980年と2020年の人口集中地区*の範囲、大型店舗**の分布を示したものである。図6に関することがらについて述べた文章中の下線部①~④のうちから、適当でないものを一つ選べ。
*人口密度が高く、実質的な都市地域とみなせる地域を指す。
**店舗面積1500m2以上の小売店舗。
城下町を起源とするこの都市では、1980年の時点で、①城跡の近くや駅付近に商業の中心地が形成されていた。その後、モータリゼーションの進展に伴い、市街地が拡大した。②人口集中地区は面積が拡大するとともに、人口密度も高まった。また、③人口集中地区の外側の主要道路沿いにも大型店舗が立地し、都市中心部では商店街の衰退が進んだ。
日本の多くの地方都市で、以上のような状況がみられる。持続可能な社会の実現に向け、都市をコンパクトにしようとする政策が注目されている。例えば、④都市中心部に様々な施設を集中させるとともに、公共交通機関の利用を促すというものがある。また、歴史的建造物などの活用により、多くの人々が訪れる施設を整備し、地域の活性化を図る事例がみられる。
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問題
共通テスト(地理歴史)試験 令和8年度(2026年度)本試験 問91(地理総合,地理探究(第5問) 問6) (訂正依頼・報告はこちら)
これからの日本の国土像を考察する上で、人口減少時代における都市の課題を理解する必要がある。次の図6は、地方圏に位置する、ある都市の市街地における1980年と2020年の人口集中地区*の範囲、大型店舗**の分布を示したものである。図6に関することがらについて述べた文章中の下線部①~④のうちから、適当でないものを一つ選べ。
*人口密度が高く、実質的な都市地域とみなせる地域を指す。
**店舗面積1500m2以上の小売店舗。
城下町を起源とするこの都市では、1980年の時点で、①城跡の近くや駅付近に商業の中心地が形成されていた。その後、モータリゼーションの進展に伴い、市街地が拡大した。②人口集中地区は面積が拡大するとともに、人口密度も高まった。また、③人口集中地区の外側の主要道路沿いにも大型店舗が立地し、都市中心部では商店街の衰退が進んだ。
日本の多くの地方都市で、以上のような状況がみられる。持続可能な社会の実現に向け、都市をコンパクトにしようとする政策が注目されている。例えば、④都市中心部に様々な施設を集中させるとともに、公共交通機関の利用を促すというものがある。また、歴史的建造物などの活用により、多くの人々が訪れる施設を整備し、地域の活性化を図る事例がみられる。
- ①
- ②
- ③
- ④
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この過去問の解説 (2件)
01
ある都市の市街地における1980年と2020年の人口集中地区の範囲、大型店舗の分布を示した図について述べられた文章の正誤判定をする問題です。
城跡の近くや駅付近に商業の中心地が形成されていた
正しい文章です。
城跡の近くに2ヶ所、駅付近に2ヶ所の大型店舗が立地しています。
選択肢としては誤りです。
人口集中地区は面積が拡大するとともに、人口密度も高まった
人口集中地区の面積は2倍ほど拡大しています。人口集中地区の人口も8%ほど増加していますが、人口集中地区の人口密度は以前よりも減少しています。この文章は誤りです。
選択肢としては正解です。
人口集中地区の外側の主要道路沿いにも大型店舗が立地し
正しい文章です。
人口集中地区の外側に6ヶ所の大型店舗が立地しています。
選択肢としては誤りです。
都市中心部に様々な施設を集中させるとともに、公共交通機関の利用を促す
正しい文章です。
コンパクトシティ(集約型都市構造)という考え方です。人口減少や高齢化社会に対応しています。
選択肢としては誤りです。
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02
適当でないのは、②です。
城下町を起源とする都市では、もともとの城跡周辺に中心市街地が形成され、その後、鉄道の開通によって駅周辺にも商業地が発達することがあります。
図6でも、1980年の大型店舗は城跡や駅に近い市街地の中心部にみられます。
誤りです。
図6では、1980年より2020年のほうが人口集中地区の範囲は外側へ広がっています。
これは、自動車の普及などによって住宅地や商業地が郊外へ広がったためです。
しかし、市街地が広がったからといって、人口密度まで高くなるとは限りません。
むしろ地方都市では、人口が減少する中で市街地が広がる低密度な市街地の拡大が問題になっています。
図6の2020年を見ると、大型店舗が中心部だけでなく、郊外の主要道路沿いにも分布しています。
自動車の普及が進むと、広い駐車場を確保しやすく、自動車で行きやすい郊外に大型店舗が進出します。
その結果、買い物客が郊外へ流れ、中心市街地の商店街が衰退することがあります。
これは、人口減少時代の都市政策として注目されるコンパクトシティの考え方です。
住宅、商業施設、医療・福祉施設などをできるだけまとまった地域に配置し、それらを公共交通で結ぶことで、自動車だけに頼らなくても暮らせる都市を目指します。
市街地が広がりすぎると、道路や上下水道などの維持費も大きくなるため、都市機能を集めることは持続可能なまちづくりにもつながります。
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